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まゆといと

2022.05.27 イベント

成人式実行委員をやって気づいた大切なこと。そして次のステップへ――

2022年1月9日、富岡市かぶら文化ホールにて「令和4年富岡市成人式」が行われました。

 

成人式実行委員に毎年密着しているハマダは、今年も成人式を終えた実行委員にインタビュー。さらに彼らのその後も追いました。

 

これから式に参加する人も、とっくに済ませたという人も、

「成人式」にこんな一面があるということを、知ってもらえると嬉しいです。

 

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ところで、令和4年4月1日から成年年齢が18歳になり、今年度は18・19・20歳が同時に “新成人” になります。では令和5年の成人式はどうなるのかというと…

 

成年年齢が引き下げられましたが、富岡市ではこれまでどおり当該年度に20歳になる人を対象に、名称を変更して祝典を行います。(市役所 生涯学習課)」

富岡市ホームページ|富岡市成人式について

 

 

名称を変えるということは、令和4年の富岡市成人式は「成人式」という名称で行う最後の祝典だったんですね。

 

新しい名称は、令和4年度中に20歳を迎える人(市内在住者)にアンケートを行い、その結果を取りまとめた上で決定するそうです。

※アンケートは、対象者に送付される「実行委員募集ハガキ」に掲載のQRコードから参加できます。

 

 

 


 

 

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令和4年富岡市成人式 実行委員インタビュー

 

 

 

 

― みなさん富岡市最後の成人式実行委員、お疲れ様でした。実行委員をやってみていかがでしたか?

 

みふ:みんなで協力して自分たちの手で成人式を作り上げたのが楽しかったです。
私は元々人と向き合うのがすごく好きで、自分ひとりではなく仲間と力を合わせて行う企画とか運営の魅力を、実行委員の活動を通して再確認できました。

 

ふうか:私はみふちゃんと逆で知らない人の輪に積極的に入るタイプではなかったけど、それを克服したくて実行委員に応募しました。

知らない人たちとの集まりに一人で参加するのはすごく緊張して…。でもみんながとても優しくて和やかな雰囲気だったので、最後までやり抜くことができました。

 

さとし:実は、1回目の会議の後かな?次からはふうかちゃんの隣が女の子になるように座ろうって、男子で話し合ったんだよ。そしたら話しやすいんじゃないかなって。

 

みふふうかかりん:へー!!!しらなかったー!ぜんぜん気づかなかったー!

 

ふうか:1回目の会議で緊張したから、2回目に参加するのが少し億劫になってしまったの。でも自分で参加を決めたんだからって頑張って行ったら、隣の席が女の子で自然と会話もできるようになって。気がついたら、ハマダさんに「双子ちゃんみたい」って言われるくらい、みふちゃんといつも二人でおしゃべりして笑い合うようになってた。

今はもっと人と関わることにチャレンジしてみたいと思ってるんだ。みんなのおかげで実行委員をやり遂げられて、自信がついたみたい。

 

 

いつも隣りにいたふうかちゃんとみふちゃん

 

 

さとしふうかちゃん以外のメンバーはそれぞれ何かしらの繋がりが元々あったから、そこに一人で入るのは大変だったと思う。でも成人式当日にあんなに堂々と舞台上で新成人企画を披露できたのは、ふうかちゃん自身の努力と諦めない気持ちがあったからだよ。

 

かりん私も自分が変わったのを感じる。私は小さい頃はイジられキャラだったから、成人式の舞台で新成人として成長した姿を見せてみんなを驚かせたいっ!て思って実行委員に参加したんだけど…。でも子供の頃は気が付かなかったけど、本当は親と学校の先生だけじゃなくて、たくさんの人が私たちを支えてくれていて、そのおかげで成人式を迎えることができたんだって活動の中で分かったの。だからこれからは自分が富岡を支える一員になりたいって思いが湧いてきたよ。高校生の頃から製糸場のボランティアとかはしてたけど、今は自分がリーダーになるような更に一歩踏み込んだ活動に興味があるの。

そういえば「みんなの富岡展」って知ってる?それにも応募してみたいんだ。私の写真を見て富岡を好きになる人が増えたらいいな。

 

 

生涯学習課青少年係のさいとうさん(左から2人目)は恩師!

 

 

ゆうた:新成人企画で流すビデオレターの撮影で小中学校の先生たちと再会したら、在学中に先生たちが僕たちのことをすごく見ていてくれて、それを今でもちゃんと覚えてるって知って驚いた。その上いま誰がどこで何をしてるとか、僕たちすら知らないような同級生の近況を把握してるんだよ。

僕は教員志望だから、動画の編集をしながら改めて教員という仕事に対する思いが強くなったんだけど、ふぶきも教員志望だよね?

 

ふぶき:うん。今回、実行委員長をやってみて、みんなのちょっとした意見や提案がすごく生きるんだなって言うのを改めて強く感じた。座席の配置をちょっと工夫するだけで、ふうかちゃんがどんどん笑顔になっていくのを実際に見ることができたしね。誰もが気づいたことを気軽に声に出せる環境を作ることによって、学校や部活も良くしていけると思うんだ。

 

みふ:実行委員長のふぶき君がそういう雰囲気を作ってくれたおかげで、実際にみんな意見を言いやすかったよね。それに市の職員の方とのやり取りとか事務的なことも、ふぶき君がきちんとしてくれてたから、みんな安心して自分の役割に専念できたと思う。

 

かりん:うん!うん!それぞれの長所とか得意なことを活かせたよね。新成人企画の評判がすごく良かったのも、はやと君がみんなの気持ちを汲みながら全体をまとめてくれたから、式の準備を当日に間に合わせることができたからだったり。

 

 

動画をチェックするゆうた

 

 

みふさとし君が来場者を飽きさせない台本を作って、舞台演出も細部までこだわってしてくれたりね。

 

ふうかふぶき君の配慮が最初から最後まで全体に活きてたね。

 

はやとかりんちゃんとは一緒に司会をしたから、練習を重ねる中でお互いにアイディアを出し合いながら、台本通りに読むだけじゃなく自分たちらしい司会を式当日までに仕上げていったよね。

実はうちの父も実行委員だったんだ。でも父の時は新成人企画がなくて事前の準備もほとんどなかったから、達成感はあまり感じられなかったって言ってた。あの日僕たちが感じた達成感は、みんなで意見を出し合って僕たちの成人式を完成させたからなんだよね。

 

 

司会を務めたかりんちゃんとはやと

 

 

さとし:実行委員からの縁が繋がって、サークルの活動としてまゆといとで「とみおかごはん」の記事を担当させてもらえたのも、僕には良い経験になったよ。編集部員のナカヤマさんから実践的なアドバイスをもらったり。今後もライターとしてのスキルを磨いていきたいな。

 

さとし君は大学で「cafeat」というサークルを主催していて、かりんちゃんとはやと君はメンバーですよね?他のみなさんもサークルなどに入っていますか?

 

ゆうた:僕は群馬大学の全学陸上競技部に所属しています。小学生の頃から駅伝が好きで箱根駅伝に出るのが夢なんです。国立大学は出るのが難しいけど、関東学連選抜も視野に入れながら、まずは予選会に出場できるよう仲間と練習に励んでいます。

 

はやと:一つのことに打ち込むのもいいよね。僕はcafeatの活動をしつつ税務簿記研究会の幹事長もしていて、金融関係の方に講演会の依頼をしたり、成人式が終わってからも忙しかった。大学に入ってからは登山の魅力にも目覚めたから、学生のうちに富士山に登りたいんだ。去年計画したけどコロナで中止になったから、今年こそは登りたいな。

 

ふぶき:コロナで受ける制約は大きいよね。僕もハンドボール部に入ったものの、自粛せざるをえない状況が長かった。自分の中で一番ウェイトを占めてたのが実行委員長の仕事だったけど、成人式も終わったから、部活だけじゃなくて何か自分で始めてみたいって思ってるんだ。

今みんなの話を聞きながら考えてて、ピアノで何かできるんじゃないかな?って気がしてきた。小さい頃に始めて今でも家で弾いたりしているんだ。実際にピアノで何ができるかはまだ分からないけど…

 

みふ:私はもう学生じゃないけど、就職してからも食品衛生の資格を取ったり新しいことにチャレンジし続けていて、これからも色々勉強して仕事に生かしていきたいな。お菓子作りとかも興味あるし。

 

ふうか:成人式は終わったけど、誰かに助けてもらったりみんなで力を合わせたりすれば色々なことができるんだって経験したから、新しいことに挑戦するのが楽しみだね!

 

 

 

 

 


 

 

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成人式のその後・・・

 

 

「みんなの富岡展」に応募してみたいと話してくれたかりんちゃん。せっかくなので観光協会のダミアンさんに紹介すると、「みんなの富岡展」に応募する人のお手伝いをする“学芸員”というボランティアのお仕事を任せてもらえることに!

持ち前の明るさで初対面の人とのコミュニケーションもお手の物。写真を台紙に貼ったり、エピソードを書くペンを用意したり、弾ける笑顔で大活躍してくれました。


 

学芸員になって来場者と会話を楽しむかりんちゃん

 

 

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就学前から高3までピアノを習い続けたふぶき君には、岡田新聞店の岡田さんを紹介。岡田さんも高3までピアノを習っていて、今も「音楽を通して何かワクワクすることをできないか企んでいる」とたまたま聞いたばかりだったのです。

 

岡田さんの気さくな人柄とフットワークの軽さで、二人はあっという間に打ち解け、「ふぶきとピアノと」というイベントを岡田新聞店で開催することに。ピアノに興味のある人やピアノを弾いた経験はないけど弾いてみたい人が気軽に参加できる交流の場で、誰でも知っているような曲のワンフレーズを弾けるようにふぶき君が指導してくれます。岡田新聞店が発行する新聞折込「オススメまごころ便」で告知してもらうと、すぐに問い合わせの電話が来ました。

 

 

岡田新聞店でピアノを弾くふぶき

 

 

記念すべき参加者第一号は、長年ピアノを趣味で弾いている大先輩!想定外のお客さまに最初は緊張気味のふぶき君でしたが、ピアノ好きが集まってピアノの話が始まれば、自ずとあるあるネタで盛り上がります。リラックスできたところでふぶき君がピアノを弾き始めると、その優しい音色に包まれて一同うっとり。音楽でその場にいるみんなが繋がる瞬間を体験できました。


 

そして5月5日にはなんと!成人式が開催されたかぶら文化ホールで「ふぶきとピアノと」のスペシャルバージョンを開催。ふぶき君のご家族と岡田さんご家族のファミリーコンサートです。

 

 

かぶら文化ホールで岡田さんとファミリーコンサートを開催

 


新型コロナウイルス感染症対策のため、昨年に続き今年の成人式も、保護者は参加することができませんでした。けれどこうして岡田さんのトランペットの音色と美しく響き合い、引き立て合いながら演奏する舞台上のふぶき君の姿を観客席から見守るお母さんの目には、成人式での息子の勇姿が写っていたのではないでしょうか。


「ピアノで何かできないかな」というふぶき君のつぶやきから生まれた音楽の輪が、これからも少しづつ富岡で広まっていくのが楽しみですね。

 

 

 


 

 

若者の「こんなことやりたい!」を応援したい大人が、富岡にはたくさんいます。.

 

二十歳の節目に何かに挑戦してみたいみなさん。

自分を変えて前に進みたいみなさん。

新しい名称となる祝典の実行委員に、応募してみませんか?

 

(ハマダ)

 

 


 

 

成人式の舞台裏 〜成人式実行委員を振り返って〜

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