富岡市の暮らしと移住のWEBマガジン
まゆといと

2026.07.21 移住-Iターン

ホーリーバジルと暮らす 内田 友紀さん

緑豊かな妙義山のふもとで、すくすくと気持ちよさそうに育つホーリーバジル。

インドでは、心身を癒やす「万能のハーブ」として古くから親しまれてきた植物です。

 

そんなホーリーバジルを自ら栽培し、お茶の加工・販売まで手がけている方がいると知り、さっそく会いに行ってきました。

 

訪れたのは、妙義町にある内田友紀さんの畑。

ホーリーバジルとの出会いや、妙義での暮らしについてお話を聞きました。

 

 

 

 

【内田 友紀(うちだゆうき)さん】

昨年8月に妙義町へ移住。ご主人と甲斐犬の「ゆりちゃん」と田舎暮らしを始める。ホーリーバジルを栽培し、お茶への加工・販売も行っている。

 

 

 


 

 

 

ホーリーバジルの生命力に魅了されて

 

― 内田さんがホーリーバジルと出会ったきっかけを教えてください。

 

内田さん:出会ったのはコロナ禍の頃でした。世の中で健康への意識が高まっていた時期でもあり、私自身も自然療法や、インドの伝承医学であるアーユルヴェーダに関心を持つようになったんです。そこからインドのハーブについて学んでいたところ、たどり着いたのが「ホーリーバジル」でした。

インドでは「トゥルシー(比類なきもの)」という名前で呼ばれ、日々の暮らしに欠かせない、まさに万能のハーブとして重宝されてきました。そのことを知り、知人から種を譲り受けて、まずは自分で栽培してみることにしたんです。

 

 

強い生命力を持つトゥルシー(ホーリーバジル)

 

 

― 最初はご自宅の小さなスペースからのスタートだったのですね。

 

内田さん:そうなんです。最初は自宅のプランターで、趣味として育て始めました。実際に育ててみると、生の葉や花穂の香りが素晴らしくて。

その後、主人の実家の畑にも少し植えさせてもらったのですが、ホーリーバジルのたくましさには本当に驚かされました。次のシーズンには、同じ畑にこぼれ種から自然と芽が出て、しっかりと根を張って育っているんです。

その力強い姿に触れて、「もっと本格的にホーリーバジルを栽培したい」という思いが湧いてきました。

 

 

最盛期には豊かな花の香りが畑に広がる

 

 

 

憧れだった「山」を感じる暮らし

 

― そこからホーリーバジル栽培が始まったのですね。内田さんはこれまで、農業の経験はあったのでしょうか。

 

内田さん:いいえ、まったくありませんでした。私はもともと安中の市街地に住んでいて、歯科衛生士として長年勤めていましたから、農業は未経験でした。

ただ、山が大好きで、自然を身近に感じられる暮らしへの憧れは持っていて、「いつかは山の近くで暮らしたいな」という気持ちはありました。

その後、ホーリーバジルとの出会いをきっかけに、さまざまなご縁がつながっていき、気づけば今、妙義の地で暮らしています。

 

 

ホーリーバジルの花穂を乾燥させてお茶を作る

 

 

― ずっと抱いていた夢が、妙義という場所で形になったのですね。ところで、移住を決めたきっかけは何だったのでしょうか。

 

内田さん:夫婦で住んでいた安中の家を取り壊すことになり、次の住まいを探していました。

ちょうどその頃、『妙義自然の家プラス』の水澤さんご夫婦と知り合って、「家を探しているんです」と話したら、「空き家があるよ!」と教えてくださって。トントン拍子に物件を見に行くことになったんです。

主人と一緒にその空き家を見に行き、帰りの車の中で「よし、ここに住もう!」と意気投合して、妙義への移住を決めました。

 

 

畑から見える妙義山

 

 

 

 


 

 

 

人とのつながりがもたらすもの

 

― 昨年8月に移住されて、もうすぐ1年。実際に妙義で暮らしてみて、地域の雰囲気や、周りの人たちとの関わりはいかがですか。

 

内田さん:安中に住んでいた頃から、「妙義には面白いことをしている人たちが集まっている」と聞き、この地域の動向に興味を持っていました。

実際に住んでみると、移住者さんもたくさんいらっしゃいますし、何より地域のみなさんが本当にあたたかくて。近すぎず遠すぎずという、ほどよい距離感を保ちながら、私たちのことをごく自然に受け入れてくださいました。

妙義にいると、人と人とのつながりから新しい何かが生まれているのを感じます。私が今ホーリーバジルを育てているこの畑や、野菜を育てている別の畑も、そんな人のつながりが運んできてくれたものなんです。

 

― 畑も、人づてで借りられたんですね。

 

内田さん:ホーリーバジルを栽培しているこの畑は、妙義でお店をやっている方に紹介していただきました。もう一つの野菜用の畑は、引っ越してきた当初、地域の会合で畑を探していることを話したら、あれよあれよという間に「使っていない畑があるから使いなよ」という流れになって。

本当にみなさん面倒見が良くて、優しいんです。それでいて、決して干渉しすぎるわけではなく、そっと見守ってくれるような距離感で接してくださる。そんな地域のみなさんには、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

自分たちが食べる野菜作りにも挑戦

 

 

― ひと目惚れした物件に引っ越して、お家の修復はご自身でされたのですか。

 

内田さん:はい、知人に手伝ってもらいながら、コツコツと修復を進めています。妙義で知り合った移住者のみなさんと一緒に、DIYで直しているんです。

私のまわりでは、「お互いの家を、みんなで協力して直そう」という助け合いの輪が広がっていて、それぞれの家を順番に訪れ、みんなで力を合わせながら修復を進めています。

そんなふうに、お互いさまの精神で成り立っている関係性が、本当に素敵だなと感じます。

 

 

少しずつ手を入れながら、住まいを整える時間も楽しんでいる

 

 

 

散歩道で出会うあたたかいひととき

 

― 日々の暮らしの中で、内田さんが気に入っている妙義の風景や、好きな時間はありますか?

 

内田さん:毎日、愛犬と一緒に家の近所を散歩するのが日課なのですが、その道中で出会う光景がとても愛おしくて。

歩いていると、地域のおばあちゃんたちが道端に集まって、すごく楽しそうにおしゃべりしているんです。毎日同じメンバーというわけではなく、日によって顔ぶれが変わったりしていて(笑)。私が犬を連れてそこを通りかかると、みなさん必ず笑顔で話しかけてくださいます。そのまま輪の中に混ぜていただいて、一緒におしゃべりを楽しんでしまうこともあります。

そんな何気ない日常のひとときが、ものすごく微笑ましくて。「なんて素敵な風景なんだろう」と感じています。

 

 

なんとも贅沢なお散歩コース

 

 

 


 

 

 

妙義の自然のなかで心と身体を整える

 

― 内田さんがこれから挑戦してみたいことを教えてください。

 

内田さん:ホーリーバジルを栽培するとともに、そのルーツであるインドの自然療法「アーユルヴェーダ」の学びを深めることが、毎日の習慣になりました。知れば知るほどその奥深さに魅了され、「本格的に学びたい」という思いから、スリランカやインドに滞在し、現地の講師の方から直接教えてもらったりもしました。

これからは、これまで大切にしてきたホーリーバジルのお茶作りはもちろんのこと、この妙義の豊かな自然に囲まれた環境で、アーユルヴェーダの施術にも力を入れていきたいです。現在DIYで直している自宅にサロンを設け、妙義の美しい緑や澄んだ空気の中で、訪れた方の心と身体を癒やせる場所を作れたらいいなと思っています。

まずは地域のみなさんにアーユルヴェーダの心地よさを知っていただけるよう、市内外のイベントに出店し、ハンドケアやヘッドケアの体験を提供しながら、少しずつ活動の幅を広げていきたいです。

 

 

スリランカでアーユルヴェーダを学ぶ内田さん(右端)

 

ホーリーバジルティー

 

 

内田さんの活動はこちらをチェック♪

 

■ ホーリーバジルに関するお知らせ ⇒ うちだむらInstagram

■ アーユルヴェーダに関するお知らせ ⇒ Instagram

■ ホーリーバジルティーの販売は こちら

 

 

 


 

 

ホーリーバジルとの出会いから始まった、妙義での新しい暮らし。

そして、豊かな自然の中でアーユルヴェーダの施術を行うという、内田さんの次なる挑戦。

 

お話を伺っていると、妙義の自然や、あたたかい地域の人たちが、内田さんの歩みを優しく後押ししているように感じられました。

 

新しい土地で育まれる交流が、新しい暮らしをもっと豊かにしていく。

移住の魅力は出会いやつながりの中にあるのだと、あらためて感じさせてくれました。

 

 

 



●この記事を書いた人:マツオ -About me-

●この記事に関するお問い合わせはこちら



 

 

 

 

とみおかで農家になる!~ひろきさんの挑戦~

 

イラストレーター 山岸みつこさん