突然ですが、みなさんは毎月ご家庭に配られる「広報とみおか」を読んでいますか?
広報とみおかには、富岡市の最新情報や暮らしの情報、季節の話題などが掲載されています。私は欠かさず読んでいて、ちょっとした毎月の楽しみになっています。
◎市のホームページからも読むことができます
その広報とみおかで、私は気になる募集を見つけたのです。
それは、『食育講座 男性限定料理教室』。
以前もこの教室の参加者募集が載っていて、その時も気になっていました。
なぜ男性に限定されているのだろう?
どんな方が参加されるのかな?
男性が作る料理はどんな料理なんだろう?
…そんな気になる料理教室を取材してきました。
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食事の大切さを学ぶ料理教室
料理教室は、新しくなった「子育て健康プラザ」で行われました。
保健センター機能と子育て支援の機能を備えた複合施設「子育て健康プラザ」
始まる前に実習室の前に到着すると、可愛らしいエプロンを付けた年配の男性が準備をされていました。「奥様のエプロンですか?」と聞いてみると「そうだよ」とちょっと照れながら、三角巾とエプロンをして準備万端です。
明るくきれいな実習室は2階にあります
なぜ『男性限定』なのか、担当している市の健康推進課に聞きました。
「男性の料理初心者の方は、女性と一緒のクラスになると思うようにできなかったりするので、男性だけで気軽に参加してもらいたいと考えました。講師の先生は『食生活改善推進協議会』のみなさんで、ベテラン主婦の方々です。メニューも簡単で難しくないものを考えています。」
この日は30代から80代と幅広い世代の方が参加
料理初心者の方には “男性限定” というのは参加しやすいのかもしれませんね。
今回の料理教室は平日の午前中ということもあり、少し年配の方が多いようでした。前回は平日夕方の開催で、仕事帰りに参加される方も多かったそうです。
今回のメニューはこちら
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筋肉増量に必要な「たんぱく質をしっかり食べるメニュー」
・豆腐の炊き込みご飯
・ぶりのヨーグルト味噌焼き
・野菜の和風トマト煮
・カプチーノゼリー
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まず、料理を始める前に少しお勉強タイムから。用意されたテキストを見ながら、食事の大切さや効率の良い栄養の摂りかたなどを教えてくれます。
冬を迎えると体が冷えて、免疫力が低下し感染症にかかりやすくなったりと、体調管理に気を付けなければなりません。今回は、そんな時に必要なエネルギーとたんぱく質をしっかり摂ることができるメニューになっています。
テキストで「たんぱく質の必要性・塩分は控えめに・日頃の運動でメタボ予防」などを勉強します。
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初心者でも大丈夫!手厚いサポート
初めに材料や工程の説明があり、いよいよ料理開始です。
必要な分量で準備されています。どんなお料理になるのでしょう。
参加者3名に対して先生が2名付き、グループで料理を始めます。手厚いサポートですね。
まず取り掛かったのは「豆腐の炊き込みごはん」。炊き込みご飯の種類は色々あれど、お豆腐が入ったご飯? と驚きつつも炊飯器を覗きました。
洗ったお米の上に絹豆腐を入れてスイッチオン。後は炊飯器にお任せです。
豆腐がそのまま。豪快ですね。
次は、冷やし固めるのに時間がかかる「カプチーノゼリー」。
ゼラチンをふやかしたり、材料を泡立てないように混ぜたり…「少し泡が出ちゃった」と苦笑いのグループもありましたが、そこは「細かいことはまあまあ」と進めます(笑)。
グラスに均等に注ぎ、きれいなグラデーションにしたら冷蔵庫へ。
同じ材料でも混ぜ方の違いで泡の立ち方を変え、2層にします。
次に「ぶりのヨーグルト味噌焼き」。ぶりは臭みが出やすいので塩をふって少し置き、出た水分をよくふき取って、ソースをかけてオーブンで焼きます。
ポイントはヨーグルトと味噌を合わせたソース。よく混ぜてぶりの上にかけます。付け合わせの野菜も切り、ぶりと一緒に天板に乗せてオーブンの中へ。
いろどりが綺麗ですね。
そして「野菜の和風トマト煮」。材料のカボチャやナスなどを切ってお鍋の中へ。「だいたい同じ大きさに切ってくださいね。でもトマトは少し大きめに。」と先生のチェックが入ります。
全ての材料を一緒に鍋に入れるのでとても簡単。お鍋がグツグツとなってくると、徐々にいい匂いがしてきました。どれも仕上がりが気になります。
クッキングシートを使って落し蓋に。
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家族に作ってあげたい料理
調理の様子を見ていると、とても慣れた手つきで野菜を切っている方や、「あまりやったことがないんだよ」と慎重に包丁を握る方がいました。
ほとんどの工程が済んだ所で、みなさんに参加した理由などを伺いました。
◆「前回の料理教室にも参加しました。家ではよく料理をしていて、チキンのトマト煮やパスタなどを作っています。あとシフォンケーキも作ります。子どもたちが喜んでくれますよ。お菓子教室もあったら参加したいですね。」
◆「料理は全くしません。今日は家族に勧められて参加しました。もしかして将来一人になるかもしれないから、料理はできないとね(笑)。帰って同じものを作る予定になっていますが、一人でできるか不安です。」
◆「奥さんが病気なので私が家事をほとんどしています。主夫ですね。凝った料理はあまりしませんが、レパートリーが少ないので、こういう教室に来るといいヒントをもらえます。前回の料理教室に参加して楽しかったので、今回も参加しました。」
◆「家ではあまり料理はしないね。たまにはやるけど、隣で奥さんの指示があるから出来るのかな(笑)。」
◆「普段は簡単なものしか作らないよ。こんなシャレた料理はしないね。でも今日のメニューはそんなに難しくないから、家でも出来るかな…。」
◆「いつもはレシピを検索して見ながら作っています。あとは簡単なものかな。今回は加熱時間が短いからいいね。」
お話を伺っていると、「家族のために料理をしたい」と思っている方が多いと感じました。またどのグループも初めて会う方々だったようですが、協力し合い、笑いが出たりと、とても和気あいあいと楽しそうな雰囲気。先生方も優しく指導・アドバイスをされていました。
炊飯器から炊きあがりの合図があり、ゼリーも固まったところで完成です。
出来上がった料理をみんなでいただきます。
なんと私の分まで用意していただきました。美味しそう!いただきます。
あっという間に出来上がったお料理でしたが、どれも美味しく、とても満足感のあるメニューでした。4品でボリュームがあって、お腹いっぱいです。
そして試食後は、参加者のみなさんで感想や意見を交換します。
◆「炊き込みご飯のお豆腐は木綿豆腐でもいいのかなと思いました。それと麻婆豆腐丼のような感じもあるので、ラー油をかけてもいいかもしれないですね。」
◇先生「そうですね。でも絹豆腐の方が滑らかで口当たりがいいですね。ラー油など、少し味を変えるアクセントもいいかもしれません。でも塩分に気を付けてくださいね。」
◆「トマトが煮崩れしちゃったので、もう少し大きめに切ってもいいかな。トマトの酸味とかぼちゃの甘味がよく合って美味しいです。」
◆「ヨーグルトと味噌のソースが合います。ぶりの臭みも感じなかったです。」
◆「始まったらあっという間で忙しかったので、もう少しゆっくり作りたいです。」
◆「ゼリーはご褒美の味がします。食後に出てきたら嬉しいデザートですね。」
なるほどと思う意見があり、私自身もいい勉強になりました。
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「ぜひまた参加してください」
最後に先生方にもお話を伺いました。
笑顔が素敵で元気な先生方。
今回の料理教室はいかがでしたか?
「みなさんとても真面目にお料理してくれましたし、みなさんの笑顔が見られて良かったです。自宅でも何度も作ってみてほしいですね。そしてぜひまた料理教室に参加してもらいたいです。」
メニューは先生方で一度試作し、工程などを確認しているそうです。トラブルもなくスムーズに料理できたのは、そんな準備のおかげですね。
片づけは先生方にお任せです。テキパキと洗い物をこなし、あっという間に片付きました。
男性限定ということでどんな方が参加されるのか気になっていましたが、参加理由はさまざま。そして料理に慣れている方も、不慣れな方もいらっしゃいましたが、みなさんが料理に対して積極的に楽しんでいたように感じました。
そんな姿を見ながら、自宅でもこんな風にキッチンに立つのかな…と想像して、温かい気持ちになった今回の取材でした。
料理に興味のある方、いつもとは違うメニューに挑戦したいと思っている方、次回の料理教室に参加してみませんか?
多くの男性に「料理って楽しい」「今度は家族や友達と料理してみよう」と思ってもらえたら嬉しいです。
食べることの楽しさを感じながら、健康な食生活を心がけていきましょう。
(カネコ)