富岡高校のすぐ側にある「アトリエ U.E」さんをご存じでしょうか?
私は Instagram でその存在を知り、ずっと気になっていて…ついに先日、お邪魔してきました!
ちょうど開催中だった展覧会「いついろづき展」へ行き、教室の取材をさせてほしいとお声がけしたところ、快く引き受けてくださったのです♪
今回はなんと特別に!水彩画体験をさせてもらいましたので、その様子も含めてご紹介します。
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日本画家・上野瑞香先生
アトリエ U.E を運営するのは、富岡市生まれの上野瑞香先生。
画家さんと聞くと、寡黙で近寄りがたいイメージが浮かびませんか?私も勝手にそんなイメージが浮かび、初対面は緊張したのですが、そのイメージは一瞬で吹き飛びました!
まったく気取った雰囲気がなく、気さくな方だったので…つい図々しく「体験取材させてください!」とお願いしちゃいました(笑)
【上野 瑞香(うえの みずか)先生プロフィール】
東京藝術大学卒業。同大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻日本画修了。富岡市にアトリエがあり、作品制作や展覧会、日本画と水彩画の教室などを行っている。現在の作品には、必ず「赤い蟻」が登場する。
いついろづき展に展示されていた作品「ごちそう」。側面にまで蟻!!ずっと見ていられる不思議な蟻の世界。
5月にアトリエ U.E で開催された展覧会「いついろづき展」で拝見した上野先生の作品。ぷっくりと立体的な蟻たちがバームクーヘンを運んでいました。(「いついろづき展」は、毎年5月に開催されています。)
上野先生が蟻を描き始めたのはどうしてだろう?
その答えは、上野先生のホームページのプロフィールに書かれています。
トップページもとても美しい世界観なので、ぜひ覗いてみてください〜!
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日本画・水彩画教室
2005年頃から「習ってみたい」というリクエストに応える形で始まった教室。上野先生から直接、日本画と水彩画を習うことができます。
富岡市内で東京藝術大学ご出身の画家さんから教えてもらえるなんて、とっても贅沢です!
どんなコンセプトの教室なのでしょうか?
★未経験でもOK!基礎から教えてくれる。
「絵は苦手で美術の成績も悪かったけど描いてみたくて!という方もいらっしゃいます。」
★描きたいものは自分で選べる。
「最初は、日本画教室ではリンゴと季節の柑橘類とお皿を。水彩画教室ではドーナツを描きます。そのあとは、ご自分で描きたいものを決めてもらいます。花でも、切り花だったり鉢植えだったり。食べ物では干物やお弁当の方もいたり。瓶、お鍋、風景などなど、モチーフ選びから個性が感じられます。何を描くか考えることも楽しみの一つです。」
★自分のペースで進められる。
「教室だけで描く方、自宅でも描いてくる方、どちらもいらっしゃいます。じっくり一つの作品を仕上げたい方もいますし、飽きたらモチーフを変えて楽しむ方もいます。」
★作品展で発表する場がある。
「毎回お知らせのハガキを作るので、招待したい方に配ることもできます。他の人がどんなアイデア、発想で描いているかを見るのも、生徒さん同士の刺激になっています。」
生徒さんが見せてくれたノートには、先生からもらったアドバイスがキレイにメモされていました。水彩画を習って3年目、日本画を習って6年目の生徒さんなどがいらっしゃり、皆さんそれぞれマイペースに楽しまれている様子でした。
「夕焼けは何色か。いざ描こうと思うと、色々な色が見えてきます。アスパラだって緑一色じゃなく、紫が混ざっていたり。色だけじゃなく、お花を描こうとしたら萼(がく)はどうなっている?とか。生徒さんからは、生活に彩りを得て楽しくなった!色が見えるようになった!と言ってもらうことがあります。それがとても嬉しく、教室をやっていて良かったと思えます。」
良いスケッチ画を描くためには、目の前の物をより繊細に捉える必要があって、それが身に付くほど、世界がどんどん彩られていく…深いなぁ。
コロナ禍前には、電車ツアー(銀座の画廊や美術館、日本画の画材屋さんを巡ったりする)や、スケッチ会も開催していたんだとか。とても楽しそう!そんな企画も復活するといいですね。
一歩入ると別世界、癒しの空間。ここに自分の作品を展示してもらえるなんて、家族やお友達を招待したくなりそう♪
水彩画を体験!!
水彩画なんて何十年ぶり、中学生以来??のホシナが体験させてもらいました!
※通常は体験ではなく、見学が可能です。
1回2時間限り、しかもド素人による体験…。そんな私の無茶ぶりに合わせ、上野先生がモチーフを考えてくださいました。
「展覧会でお会いした時のイメージと、水彩画のようなイラストが描かれたシャツを着ていたので、このお菓子がホシナさんにぴったりかと!少し難しいかもしれませんが。」
そう言って出してくださったのは、とっても可愛いパッケージのレモンケーキ!大好きな雰囲気で、私の好みドンピシャです。一度しかお会いしていないのに、さすが芸術家!インスピレーションがすごい。嬉しすぎます。そして確かに、難しそう(;’∀’)
で、、、どうしましょう?右も左も分かりません(笑)
上野先生に「割って置いた構図がいいのでは?」とヒントをもらい、ぱかっと割って置いてみました。
「一言で、すぐに私の意図を読み取ってくださってますね!まさにイメージ通りに配置できてますよ。」
褒め上手な上野先生の言葉に気持ちが爆上がりしたものの、白紙に最初の線を入れる勇気が出ません。先生はそんな私をすぐに察して、鉛筆でさささーっと配置を印してくださいました!それを頼りに下絵を描いていきます。
先生のように鉛筆を寝せて描くのが難しく、ねりけしを使ったのも初めて。ついつい力んで筆圧も強めに…。もし時間があったら何度も何度も書き直して、どんどん紙を汚してしまいそうでした。
途中途中、先生が陰影の付け方、細かい特徴の捉え方など実践を交えて教えてくださり、なんとか形になっていきます。
教室では、鉛筆の削り方から始めるそうです。H、2H、HB、2B、4Bの5本を使い分けるなんて、それだけでも凄いなぁと思います。
画用紙の角度も大切とのことで、デッサンする先生の姿勢は背筋がピンと伸びて美しかったです。
鉛筆デッサンが終わったら、いよいよ絵具の登場!鉛筆は消せるけど、絵具は消せないのでドッキドキ。やはり最初の一筆は自分には無理なので、先生にお手本を見せてもらい、続きを塗っていきました。
そして完成したのが、こちらです!
上野先生に手を加えてもらいつつ、ちょこちょこ褒めてもらったので(褒められて伸びるタイプなのでココ重要です!)、上手に仕上がりました♪ 大満足♡
描き始めると、予想以上に没頭していました。時間制限がなければ、もっともっと描いていたかったです。これは通いたくなります。
新たに色鉛筆画教室も始まったそうで、こちらは上野先生の旦那さまが講師を務めています。まずは色鉛筆画から始めてみるのも良さそうですね♪
【各教室のお月謝】
●水彩画教室_月2回(1回2h) 7,000円
●日本画教室_月2回(1回2h)15,000円
●色鉛筆教室_月1回(1回3h) 6,000円
※必要な道具は、水彩画 2万円程・日本画 2万5千円程・色鉛筆 1万5千円程で揃えられるそうです。
教室の詳細や見学のお問合せ⇒ umi@miz-ari.com
※InstagramのDMは利用されていないので、こちらのメールが確実です。
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富岡と埼玉の二拠点生活
旦那さまが色鉛筆画教室の講師ということは…お二人とも画家さん?と気になったので、聞いちゃいました♪
旦那さまは大学時代の同級生で、同じ日本画家で埼玉在住なんだそう。ご結婚前から「いついろづき展」も一緒に行っているそうで、今回の展覧会でも旦那さま・加藤丈史先生の作品が並んでいました!同じ日本画でも、全く違う色合い、佇まいです。
上野先生はご結婚後も画家としての活動は富岡市のアトリエで行い、プライベートでは旦那さまがいる埼玉に行かれるそう。日本画は床に寝かせた状態で作品を描くため、広いスペースが必要で、アトリエを一緒にすることができないんだとか。
富岡市民としては、アトリエを富岡にしてくださっていて良かった♡と思います。
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個展・展覧会
取材後、高崎市タワー美術館でも上野先生&加藤先生の作品が見られる!と教えてもらい、行ってきました。
すごーーーーやばーーーーーー!!!!!!
…この感動は、日本画の知識ゼロ、語彙力のない私には言語化できません。写真では全く感じられない色、立体感、繊細さ、とにかく実物を見ていただきたいです。
2022年『描く心 伝える想い』
場所:高崎市タワー美術館
会期:2022年6月26日(日)まで
※月曜休館 午前10時〜午後6時
金曜日のみ 午前10時〜午後8時 (入館は閉館30分前まで)
今後の個展・展覧会の情報は、上野先生のホームページやInstagramをCheck してみてくださいね。
習い事の取材を行う度に、ぜーんぶに通いたくなる私。富岡には魅力的な方々が多すぎます!時間とお金が足りません(笑)
一度に全部は通えなくても、少しずつ通って、色々なことを身に付けるのもいいですし、これだ!!というものを突き詰めていくのもいいですね。
皆さんは、どんな習い事に興味がありますか?
(ホシナ)