富岡市の暮らしと移住のWEBマガジン
まゆといと

2020.06.05 地域で働く

ヨシオカ園芸 吉岡 浩さん・拓海さん

富岡で活躍している農家さんのことを伝えていきたい!

そして農家さんなら、3密も濃厚接触も気にせずに、開放的な場所で取材ができそう♪

 

そう考えていると、身近な農家さんが「ぜひこの人たちの話を聞いてみて欲しい」と、ある方を紹介してくれました。

 

それが今回の取材先、富岡市黒川でベゴニアを生産しているヨシオカ園芸の吉岡さんです。

 

 


 

 

ヨシオカ園芸のヒロシさんってどんな人?

 

 

ヒロシさんと奥様のヨシコさん。

 

 


 

【ヒロシさんプロフィール】

吉岡 浩(ヨシオカ ヒロシ)

有限会社ヨシオカ園芸 会長。群馬県園芸協会の副会長(花き部会長)として、生産者の声を農林水産省へ届けている。また、ぐんまフラワーパークの管理運営状況を評価する委員会の委員長としても活動している。

 


 

 

元々は、下仁田ネギと蒟蒻をメインに生産している農家で育ったヒロシさん。

 

学生時代に先生から言われた

「花の生産農家になれば可愛いお嫁さんがくる」

「ベゴニアはまだ普及していなく珍しい、これから伸びるかもしれない」

という言葉をきっかけに、

自分の代でベゴニア生産に切り替え、ヨシオカ園芸を設立しました。

 

(可愛い奥さまと並んで作業している姿を拝見し、思惑通りになったんですね♡とほっこり。)

 

 

ベゴニア生産のノウハウを学ぶため、まだ東京ディズニーランドが開園する前の千葉県へ毎月通い、紆余曲折を経て、品質・数量など安定感のある販売を実現。

現在は、長男のタクミさんと一緒に会社を運営されています。

 

 

ハウス内で常時5,000鉢のベゴニアを栽培している。

 

 


 

 

ヨシオカ園芸 ヒロシさんの言葉

 

 

ヒロシさんは飾らず自然に話してくださったのですが、私には格言のように聞こえる言葉がありました。ご紹介していきます。

 

.

.

 

「先生の言葉を素直に受け入れただけだよ」

若い自分では何が良いかなんて判断できない。

先生が言うのだから、そうなんだろうと思い、やってみた。

 

 

後継者問題の解消には、収益・お金も大事」

苦労ばかり多くてお金にならない。これでは誰だってやりたいとは思えない。

水やりを自動化して作業負担を減らしたり、一年中出荷できるようにしたりと、利益を上げられるような経営の工夫もしている。

 

 

「人の痛みで儲けても仕方ない」

他店がたまたま在庫を切らし、売り上げが伸びた月もあるが、安易には喜べない。自分たちだけじゃなく、花き業界全体が盛んになってほしい。

 

 

「一年中同じものばっかりじゃダメ」

常に同じものを出荷していたら飽きられてしまうから、時期によって展開を変えていく。見応えのある大きいものはギフトシーズン、オフシーズンは一般に流通しやすい小さいものを出荷するなど、バランスが大事。

 

 

「悪いときが一度でもあればお客様は離れてしまう」

いつ買っても品質が安定していることで、お客様は安心し、購入してくださる。振れ幅を少なくして良いものを作り、その再現性を高める努力をしてい る。

 

 

「親と同じやり方をしたら意味がない」

せっかく息子が跡を継いでくれても、親と違うことをしなければ進歩がない。新しいやり方をどんどん取り入れることが大事。

 

.

.

 

取材を始める前のご挨拶で、「ただヨシオカ園芸を紹介するのではなく、自分の経験を語ることで、誰かの参考になれればいいと思う」と言ってくださったヒロシさん。その想い通り、一つひとつの言葉に、長年培ってきた知恵や経験がぎっしり詰まっていました。

 

特に最後の言葉には、私自身、【跡を継ぐ=今までを守る】というイメージが強かったので、自分と違うやり方を望む姿に固定概念を崩されました。

 

 


 

 

ヨシオカ園芸を変えた、タクミさん。

 

 

実際に長男のタクミさんが跡を継いだことで、ヨシオカ園芸には

・今まで手書きノートだけだった肥料管理をデータ化

・家族での情報共有には「Slack」(スラック=ビジネス向けコラボレーションツール)を活用

・ホームページでの通信販売の実現

といった変化が起きたそう。

 

 

新しいやり方をどんどん取り入れていることについて、「大変だけどね」と言いながらも嬉しそうに語ってくれたヒロシさん。

取材後に私が「文書はどうやってお送りしましょう?」と聞くと、「Gmail でもいいよ!最近、Gmailアドレスも作って、スマホで確認できるんだよ。」とのことでした。さすがです。

 

 

そして「親と違うこと、新しいことをやる」って簡単じゃないよなぁ…と思いタクミさんにもお話を伺ったところ、「読書が好きなので、ホームページは本を参考に自分で制作しました。」とのこと。ホームページでの売り上げも好調だそうです。

 

 

ヨシオカ園芸 代表取締役の拓海(タクミ)さん。ホームページの自己紹介文は必見!

 

 

勉強熱心な姿は、タクミさんが書いているブログからもよ〜く伝わってきます。さすがヒロシさんの息子さん!またお話を色々聞きたいなぁ。

 

ベゴニアの育て方や栽培ストーリーなども、タクミさん制作のホームページで詳しく紹介されていますので、是非ご覧ください。

 

心華やぐベゴニア専門店 BEGONIA LIFE 

 

ベゴニアの購入は通信販売の他、直販対応もしてくださいます。ご希望の際はお電話でご相談ください。

 

ヨシオカ園芸 TEL:0274-63-0319

 

 

 


 

「癒し」と「元気」をお持ち帰りしました。

 

 

 

ベゴニアの美しさをお家でも楽しみたくなり、ピンクと黄色で迷った結果、黄色の子を連れて帰りました♪

片手で持つとずっしり重い。これが軽くなったら水やりしてくださいとのこと。分かりやすい目安で助かります。

 

どこに飾ろうか?と考えたとき、「ベゴニアは暑さにも寒さにも弱い」とヒロシさんが言っていたのを思い出し、居間のテーブルに飾りました。

横幅や高さがテーブルの上にもピッタリなサイズ感で、部屋の中心にベゴニアの華やかさがプラスされ、部屋全体が明るくなり、とても癒されています。

 

 

実は…

 

取材に出向く前、ステイホーム習慣が身に付き始めたせいか、少し外出するのが億劫になっていました。と同時に、思うように外出できないことでストレスが溜まっている自分もいました。

 

ところが色鮮やかなベゴニアを目にした瞬間、 パーーーッと気持ちが晴れ、「こんな素敵なベゴニアに囲まれて取材できるなんて贅沢!」とテンション急上昇。

そして、ヒロシさんから発せられる言葉にどんどんエネルギーをもらい、タクミさんにも刺激をもらい…

取材後、心がスッキリして元気になっている自分がいました!

 

ヨシオカ園芸の皆さん、ベゴニアさん、本当にありがとうございました。

 

 

(ホシナ)

 



 

【富岡で新規就農】村西真典さん・有希さん

移住し農家に 栗城 大輔さん