子育て情報やイベント情報などを幅広く発信している、富岡市役所子育て支援課のインスタグラム『ハピとみ』。その中で、今年の夏から度々登場している「高校生記者」という存在に目が留まりました。
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このように、現役高校生が記者に扮して様々なトピックを取材し、記事にしているんです。
若い感性で見た世界や感じたことを発信している彼らに、『まゆといと』メンバーは興味津々!気になる「高校生記者」について調査してみました♪
🔸🔸高校生記者とは?🔸🔸
富岡市役所こども政策課の呼びかけで、『ハピとみ』に載せる記事を作成する高校生記者を募集したところ、県立富岡高校と県立富岡実業高校から総勢10名の応募がありました。その頼もしい生徒たちは、市の職員と協力しながら、高校生ならではの目線でフレッシュな取材記事を発信しています。
☆『ハピとみ』で高校生記者の投稿をチェック → Instagram
さっそく高校生記者の活動を見てみましょう!
今回は県立富岡高校の高校生記者、田村 悠さんと工藤 紗萊さんに密着取材させていただきました!
左から、田村 悠(たむらゆう)さん、工藤 紗萊(くどうさら)さん
記事作成の流れ ①「気になるトピックを話し合う」
はじめに、高校生記者とこども政策課の職員とでミーティングを重ね、取材先を選定します。
どんな記事を作るかを決める上で大切にしているのは、高校生の意思。興味を持っていることについて丁寧に話し合い、彼らの「やりたいこと」を大人がサポートしていくというスタイルです。
市内の最新スポットやカフェ、気になるイベントや会いたい人など、取材対象は多岐にわたります。
市役所の一室でミーティング。生徒たちは学校外での社会活動を楽しんでいる様子です。
記事作成の流れ②「いざ、取材へ!」
取材対象が決まったら、高校生記者はこども政策課の職員とともに取材先へ行きます。
今回は富岡高校の紹介記事を作成するため、田村さんの担任である飯塚先生にインタビューを行うことに。先生への質問は事前に高校生記者が考え、しっかりと準備をしてから臨みます。

同じ高校の先生ということもあり、和やかな雰囲気のなか取材が進みました。
記事作成の流れ③「スマホで記事作り」
取材メモを元に、自身のスマホで記事を作成します。自宅に持ち帰って記事を仕上げることもあるそうです。取材内容を文章にまとめたり、写真を選んだりと、多くの工程を経て一つの記事を仕上げていきます。


今しかできないコトを全力で!
高校生記者のお二人に詳しくお話を聞きました。
― 高校生記者をやってみようと思った理由はなんでしょうか?
工藤さん:もともと富岡高校JRC部に所属していて、部活でボランティア活動をしていました。そんななか、富岡市役所が高校生記者を募集していることを知り、「楽しそう!」と思ったのでやってみることにしました。
田村さん:高校生が学校外のいろいろなところに行って取材をする、というのがとても面白そうだなと感じて、「やってみたい」と思いました。
― 取材活動のなかで「大変なこと」はどんなことですか?
工藤さん:取材相手への質問を考えることです。他の質問も追加で聞いたほうがいいかな?と思っても、すぐに質問が思い浮かばないこともあったりして…それが大変だと感じます。
田村さん:大変なことは、記事を作る作業です。僕たちは記事を作成する際にWEBデザインツールを使っているのですが、まだ操作に慣れていなくて、難しいなと感じています。

― では高校生記者をやってみて「良かったこと」を聞かせてください。
工藤さん:私の場合は取材を通して「会いたい人に会える」という機会をいただけることが嬉しいです。お世話になった恩師に取材をした時は、久々に再会していろいろなお話を聞くことができて、本当に良かったなと思いました。
田村さん:僕は学校の外に出て、自分が行きたい場所へ取材に行けることが楽しいです。ちょっと遠い所でも市役所の担当者さんと一緒に行くことができるので、行動範囲が広がったと感じています。
ー いろいろな人に会い、普段行かないような場所を訪れることで、新たな発見があったり、視野が広がったりしますよね。

― お二人のこれからの夢や、将来やってみたいことを聞かせてください!
工藤さん:私は特別支援学校の先生になりたいです。以前、高校生記者の取材で富岡特別支援学校を訪れたのですが、その時の経験が将来の職業を意識する良いきっかけになりました。
田村さん:僕も学校の先生になりたいです。特に数学が好きなので、数学の先生になれたらいいなと思っています。
― これからも高校生記者の記事を楽しみにしていますし、みなさんの夢も応援しています!
高校生とともに考え、明るい未来をつくりたい
高校生記者の活動について、市役所こども政策課の五十嵐さんにお話をお聞きしました。
― どのような経緯があって「高校生記者」が誕生したのでしょうか?
五十嵐さん:こども政策課では、こどもや若者の声を反映させるため、昨年度より『とみおか こども・若者 意見箱』という取り組みを開始しました。
⇒ とみおか こども・若者 意見箱 「未来をつくるみんなの声」 | 富岡市
しかし高校生からの意見が少なく、意見箱のみでは高校生の声を施策に反映することが難しいと感じました。そこで、インスタグラムの取材・記事作成を通して高校生の意見やアイデアを知り、新たなこども施策を考える上で役立てていきたいと考えました。
― 授業や部活もあるなかで、高校生記者はいつ、どこで活動をしているのでしょうか?
五十嵐さん:高校生記者たちは、平日の放課後や長期休みを利用して取材活動をしています。そして記事の作成は、生徒たちが持っているスマホを使い、それぞれの場所で行っています。
― 市内の二つの高校の高校生記者同士が交流する機会はありますか?
五十嵐さん:富岡高校の生徒と富岡実業高校の生徒が一緒に取材に行き、共同で記事を作ることもあります。そのような交流を通して新たな友達が増えたり、お互いに良い刺激になっていると思います。
― 取材のアイデアは高校生記者が出しているのでしょうか?
五十嵐さん:高校生が考えたものもあれば、市職員が考えたものもあります。「富岡クレープ」や学校の先生へのインタビューは高校生のアイデアです。市職員がさまざまな候補を出して、その中から生徒たちが興味を持ったものを選んでもらうこともあります。高校生の意思を尊重し、彼らが興味を持ったことを高校生の目線で紹介してもらえることが大切だと感じています。

― この活動を通して感じていることを教えてください。
五十嵐さん:高校生記者の取材に同行し、作成した記事を見ていると、大人は当たり前だと思っていることでも、高校生は敏感に物事を捉えて感じ取っていることに気がつきました。高校生たちにとって新たな発見があったり、興味の幅が広がったりしているのであれば、私たちも嬉しいかぎりです。
また以前、取材で親と子のスマイルサロン(子育て健康プラザ2階)を訪れた後に、高校生記者から「高校生と小さな子が触れ合えるイベントがしたい」という意見がありました。今後は高校生が考えたイベントも実施していきたいですし、高校生のフレッシュな意見を市の取り組みに生かしていければと思っています。
この取り組みは、高校生のみなさんに地域の行事やイベント、活躍している人について知ってもらえる良い機会になっていると感じています。活動を通じて富岡市に愛着を持ってもらい、将来も富岡市に関わりを持っていただけたら嬉しいです。
高校生が学校の外に出て、地域のことを知ろうとしたり、多世代の人々と関わりを持つことは、社会へ出る準備にもなります。そのような活動に楽しそうに取り組む彼らはとても頼もしく、彼らをサポートする周辺の大人たちにも元気を与えていると実感しました。
また今回の密着取材を通して、高校生記者の二人が取材にまつわる細かな工程を、嫌な顔をせずに生き生きと笑顔で取り組む姿にも心打たれました。
これから大きな世界へ羽ばたいていく若者たちを、地域のみんなで温かく応援していきたいですね。
ぜひみなさんも、『ハピとみ』で高校生記者の記事をチェックしてください ♪
(マツオ)


