富岡市の暮らしと移住のWEBマガジン
まゆといと

2023.11.24 移住・Uターン

秋のひまわり畑のナゾに迫る! 【上州鈴木農園】

「秋になると、一ノ宮から妙義に向かう途中にひまわり畑が見えますよね。アレってなんですか?」

 

そんな声がマツオのもとに届きました。

じ・つ・は、、私もずーっと気になっていたんです!

 

澄んだ秋空に咲き誇る、黄色いひまわりの花。

この景色を眺めると、自然のエネルギーを感じてワクワクしませんか♪

 

でも、いつから出現したんだろう?昔はなかったよね?!

そんな声がチラホラと聞こえてきます。

そこで今回は、ちまたで噂の「アノひまわり畑の謎」に迫ってみます!!

 

 

2023年11月7日 撮影 ※見頃は終了しました

 

 

富岡では 丹生の丘のひまわり畑 が有名ですが、今回ご紹介するひまわり畑は妙義町下高田にあります。

 

このひまわり畑の持ち主を調べてみると、「上州鈴木農園」というお名前が!

ということで、鈴木農園代表の鈴木知馬さんにお話を聞きに行きました。

 

 

 

【鈴木 知馬(すずき かずま)さん】

千葉県松戸市出身。2007年に富岡市へ移住し、2008年から市内で「上州鈴木農園」を始める。 現在は春・秋にレタス、夏にトウモロコシ、冬はキャベツなどを栽培し県内に出荷している。

 

 

 


 

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子どもの頃から憧れていた農業の世界

 

 

 

― 鈴木さんが農業の道に進もうと思ったのはなぜですか?

 

鈴木さん:私自身は松戸市で生まれ育ったんですが、祖父母の家は福島県でした。子どもの頃からおじいちゃんの家へ行くと、畑仕事を手伝ったり、牛の世話をしたりと、農業を身近に感じながら育ったんです。そんな背景もあって、「大人になったら農家になりたい」と子どもの頃から思っていました。

その思いは根強くあって、農業の大学へ進学し、卒業後は山梨県や長野県の高原野菜の農家で仕事をしながら、独立に向けて準備をしました。そして、私の妻が富岡市の出身だったこともあり、結婚を機にこの地に移住して農業を始めたんです。

 

―「奥さんの実家が富岡だった」というパターンですね!私もそのパターンで富岡に移住しました(笑)。では、移住先での暮らしや子育てはいかがでしたか?

 

鈴木さん:富岡の人はみんな親切で、ここでの暮らしで困ったことは特にありません。ただ、自分は毎日ずっと外で畑仕事をしているので、子育てはすべて妻に任せっきりになってしまって。。 妻の実家にも色々と協力してもらっているので、家族の理解とみなさんのおかげでここまでやってこれたと改めて実感しています。

 

 

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秋に咲くひまわりの理由

 

 

 

― 秋のひまわり畑について質問です。なぜひまわりを植えているのでしょうか?

 

鈴木さん:ひまわりを植えている場所は、夏に収穫するトウモロコシを栽培している場所と同じです。ひまわりはトウモロコシ畑のための緑肥(りょくひ=植物そのものを肥料として利用すること)として植えています。同じ作物を同じ畑で作り続けていると、本来その土壌に備わった地力が失われていきますが、ひまわりを植え、それを肥料としてすき込むことで、土壌の窒素や微生物のバランスが良くなるんですね。ひまわりは見た目もキレイなので、景観アップにもなっていいですし。

でもこれは僕のアイディアではなくて、従業員の松本さんからの提案なんです。「ひまわりは良い肥料になるし、キレイだからやってみよう!」という感じで、3年前から植えるようになりました。

 

― そうだったんですね!ひまわりの効果は実感していますか?

 

鈴木さん:緑肥としては大成功で、トウモロコシがよりいっそう甘く美味しくなりました。それに秋なると、咲いたひまわりを見に富岡方面にドライブに来る方がいたり、近所の方もお散歩がてら眺めていたりして、「大輪のひまわりを見ていると元気になれる!」なんて声もお聞きしました。今年はラジオ番組でも話題にしていただけて、みなさんからの反響が嬉しいですね。

 

 

 

 

― いろんな声が届いていますね。ひまわりを眺めながら歩く人や直売所に立ち寄る人の姿を私も見かけました。

 

鈴木さん:今年、野菜の直売所を始めてみたら、お客さんの反応を直に受け取ることが多くなりました。ある時、直売所の集金箱に感謝の気持ちが書かれた手紙が入っていたんです。なので今は「じゆう帳」を直売所に置いて、お客さんが自由に感想や要望を書き込めるようにしました!

 

― そんな素敵なきっかけで「じゆう帳」が生まれたんですね。

 

 

 

 

 

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富岡は「優しくてあったかい」

 

 

― 鈴木さんが思う農業の魅力とは何でしょうか?

 

鈴木さん:朝が早かったり体力勝負な部分もあったりと、大変なことはありますが、季節を感じながら自然のなかで暮らせることはありがたいですね。そして、ここで作った野菜を食べたお客さんから 「美味しかったよ!」と声をかけてもらえることが一番嬉しいです。

 

― 富岡市で就農を考えている方へのメッセージをお聞かせください。

 

鈴木さん:どんな仕事でも「やる気」や「好き」な気持ちがあれば乗り越えていけると思います。自分は農業を始めて、いろいろなご縁に恵まれてここまでやってこれましたし、富岡では横のつながりを強く感じています。今年はイベントの主催者さんから「マルシェで野菜を売ってみないかい?」なんて声をかけてもらったりと、自分を気にかけてくれる人が多くて本当にありがたいです。そんな優しくてあったかい風土がこの地域にはあるので、ここでの暮らしはおススメですよ!

 

 

出荷用の段ボールを組み立てるのは、従業員から「お母さん」と慕われる若土 勝子さん。まさに「縁の下の力持ち」さんです!

 

 

 

 


 

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頼れる助っ人 松本さん登場!

 

 

ひまわり畑の仕掛人である従業員の松本 泉さんも、とっても素敵な方なんです。ちょっとお話をお聞きしました。

 

 

鈴木さん(写真左)と従業員の松本さん(写真右)

 

 

― 松本さんは鈴木農園でどんなお仕事をされているのでしょうか。

 

松本さん:2018年の春から、こちらで野菜の収穫のお手伝いをしています。もともとトラックの運転手に憧れていたので、ここで働くのを機に大型特殊(トラクターなどの農耕車)の免許を取得しました。今は市場へ野菜を運んだり、運搬の仕事も担当しています。鈴木農園で働くようになって、自分の好きなことができて楽しいですね。それに、私がアイディアを出すと鈴木さんもすぐに行動してくれるので、とっても良い職場です!

 

― ひまわり畑も松本さんのアイディアだと伺いましたが、他にはどんなご提案を?

 

松本さん:道路沿いにある『野菜直売所』は今年から本格的に始めたんですが、私が提案しました。新鮮な野菜が置いてある直売所があったら嬉しいだろうな、今までなんでやらなかったのかな、って思っていたので。

 

鈴木さん:これは目からウロコでした。自分は10年以上野菜を作っているのに、直売所をやってみようなんて思ったことがなくて。。松本さんは次々と改善点やアイディアを出してくれるので、本当にありがたいです!

 

 

鈴木農園の野菜直売所は一ノ宮妙義線沿いにあり、駐車スペースもあります。(小銭をご持参ください)

 

 

松本さん:それから、冬に『焼きいも屋さん』もやってみたい!と、鈴木さんにサツマイモの栽培をお願いしました。私は「ねっとり系の焼きいも」が大好きで、自分が美味しい焼きいもを食べたくて…そんなノリで去年からこの直売所で『焼きいも屋さん』も始めました。

 

― 冬の焼いも屋さん、私も楽しみにしています!最後に、松本さんの将来の夢を聞いてもいいですか?

 

松本さん:私は富岡の景色が大好きで、もともとバイクでツーリングするのも好きだったんです。いつか妙義周辺の景色がいいところで、ゲストハウスを作りたいという夢があります。

 

 

三人が語り合う優しい空間。ここからおいしい野菜が出荷されます。

 

 

 


 

 

 

◎12月はイベントにも出店します!

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【12月10日(日)開催】第2回みょうぎ大の字市【クリスマスマーケット】| しるくるとみおか富岡製糸場富岡市観光公式ホームページ

 

◎上州鈴木農園のホームページはコチラ

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上州鈴木農園| 群馬県富岡市にある鈴木農園です

 

 

 

 


 

 

 

いかがでしたか?

ひまわり畑のナゾが解けてすっきりしたのと同時に、上州鈴木農園で楽しく働くみなさんの笑顔を見ることができて、ここにもひまわりの明るいパワーが宿っている!と感じました。

 

年間を通してさまざまな野菜作りをする鈴木さん。淡々と作業を進めるだけではなく「これをやったらオモシロそう」と、遊びゴコロも取り入れながら進化を続けているのは頼もしいですね。

 

生産者さんの人柄がわかると、さらに野菜も美味しく感じます。 富岡の大地と優しい人々が作る新鮮野菜を、みなさんも食してみてはいかがですか♪

 

(マツオ)

 

 


 

 

移住し農家に 栗城 大輔さん

【富岡実業高校】花や野菜を通した地域との交流