富岡市の暮らしと移住のWEBマガジン
まゆといと

2021.09.20 子育て・若者

きのこ博士ちゃんに会いたい!

きのこにとても詳しい富岡市出身の姉妹の存在を、みなさんはご存知ですか?

姉妹2人ともきのこ好き。しかもまだ10代。なんとテレビ番組できのこの魅力を語った経験もあるとか…。

 

 

そんな情報に驚いて知人に詳細をたずねてみると、その姉妹は【群馬県野生きのこ同好会】のメンバーとのこと。その同好会の事務局の方に、姉妹を紹介していただくことになりました。

 

そこで群馬県野生きのこ同好会のホームページを覗いてみたところ、とても精力的に活動をしている様子が伝わってきたのです。

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− 群馬県野生きのこ同好会とは?−

 

県内の野生きのこに親しみ、群馬の自然への理解を深め、知識の向上と会員相互の親睦を図ることを目的に1990年に設立されました。

現在、群馬県立自然史博物館に勤務されている伊藤智史さんが個人で事務局を担当しており、会員数はおよそ80名。定期的に野生きのこの採集会や鑑定会を実施しています。

 

今年の7月に群馬県野生きのこ同好会と群馬県立自然史博物館共催で行われた「夏の野生きのこ展示会」に行ってみると、会場は家族連れの参加者でにぎわい、多くの子どもたちがきのこの世界に目を輝かせていました。

 

 

巨大なニオウシメジ(本物)にタッチ!

 

きのこの模型を使って解説

 

きのこクイズに挑戦

 

 

展示会では、大きなきのこに触ったり、独特な香りのするきのこを嗅いでみたり、クイズに参加したりと、五感をフルに使ってきのこの新たな魅力を知ることができました。

 

 

同好会の詳細はコチラ

群馬県野生きのこ同好会ホームページ

 

 

 

 

そんな群馬県野生きのこ同好会のメンバーである姉妹と、10代の姉妹が情熱を傾ける『きのこの世界』に興味シンシン!

というわけで、【きのこ博士ちゃん】こと山田姉妹に会いに行ってきました。

 

 

 

姉・山田 珠生(やまだ たまき)さん

富岡生まれの自然が大好きな大学生。高校時代は群馬県立自然史博物館の高校生学芸員として、野生きのこの研究に携わる。現在は県外の大学で勉強中。

 

 

妹・山田 真理奈(やまだまりな)さん

市内の高校に通いながら、群馬県野生きのこ同好会にて活動中。高校では農業の分野を勉強中。マウンテンバイクが大好きなアクティブ少女。

 

 

 


 

 

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山田姉妹を魅了した「きのこのおもしろさ」

 

 

ー きのこに興味を持ったキッカケを教えてください。

 

珠生さん : 小学生の頃に、家にあったペットボトルの中にカビが生えているのを見て「わあ!!フワフワしていてなんてキレイなんだろう~」と感動したんです。それから菌の存在に興味が湧いてしまって。

 

 

ー きのこではなくて最初はカビですか?!子どもの感性って面白いですね。

 

真理奈さん : その後、姉は家でわざとカビを作っていました。食パンを小さくカットし放置して、カビが生える様子を観察したり。

 

珠生さん : 中学生になると大好きな[カビや菌類]について調べまくっていました。この頃は生き物や自然全般にも興味があったので、毎日のように黒岩の自然史博物館に通っていました。ほぼ毎日通っていたので、学芸員のお姉さんと仲良くなり、次第にその学芸員さんに会いに行くのが楽しみになりました。

 

 

ー 妹さんもお姉さんと一緒に博物館に通っていたんですか?

 

真理奈さん : お姉ちゃんが楽しそうにしているから、私も自転車で後を追いかけて、、毎日ではないけれどよくついて行っていました。

 

 

 

 

ー 好奇心旺盛で素晴らしいですね!ご両親も温かくおふたりを見守っていたのでしょうね。子どもの頃はどんな遊びをしていましたか?

 

珠生さん : 小学生の頃はよく野山で遊んでいました。近くを流れる川の石を拾ったり落ち葉を集めてみたり、虫を捕ったりザリガニを捕まえたり。いまでも自然が大好きです。

 

真理奈さん : 小さい頃は両親がキャンプへ連れて行ってくれて。自然の中にテントを張って寝泊まりすることが大好きでした。両親がアウトドア派なので、その影響が大きいと思います。

 

 

ー ご両親の影響もあり、山や川で遊ぶことがあたりまえの毎日。身近にいつも自然を感じられる環境は、とみおかっ子ならではですね。その後、高校生の頃にきのこの世界にハマっていったのですか?

 

珠生さん : 自然史博物館では高校生学芸員の制度があり、この機会に「菌の研究をしたい!」と強く思い応募しました。その際に職員の伊藤さんから「野生きのこの研究をしてみませんか?」と勧められました。小学生の頃から好きだった「菌類」もきのこの一種だし、きのこの世界もおもしろそうだな、ということで研究をはじめました。

 

( ※ 珠生さんは高校一年生のときに高校生学芸員として「博物館西の山におけるきのこの採集と調査」という研究報告書を発表しています。研究内容は、博物館周辺で94種類のきのこを採集し、採れたきのこを種類ごとに分けて写真付きで特徴などを解説したものでした。)

 

 

 

 

ー 自然史博物館職員の伊藤さんが群馬県野生きのこ同好会の事務局をされていますね。こちらの活動もとても興味深いです。私も以前、きのこ同好会の展示会に足を運びましたが、会場には子ども連れのご家族が参加されていてとても活気がありました。

 

珠生さん : きのこ同好会の方たちは「きのこの魅力を沢山の人に知ってほしい!」という願いもあり、とても精力的に活動を続けています。私たちも自分たちにできることをお手伝いしています。姉妹でテレビ番組に出演してきのこの魅力を発信する機会もいただき、その影響なのか最近は多くの子どもたちがきのこ同好会のイベントに参加してくれるようになりました。野生きのこを採集する活動があるのですが、みんなで野山に入ってきのこを探すことがとにかく楽しいんです!

 

 

ー きのこの魅力って、どんなところだと思いますか。

 

真理奈さん : とにかく美味しい!!きのこには免疫力を高めるはたらきもあって、身体の調子を整えてくれるんです。最近ではスーパーで「きのこ栽培キット」も購入できます。私も今年の夏休みに、なめこの栽培キットを買って育てました。観察が楽しいので子どもたちにもオススメです。それに世界中にはまだ発見されていないきのこがたくさんあって、新種発見の大チャンスもあります。

 

 

 


 

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身近にある!見た目が不思議なきのこ4選

 

 

私たちがあまり知らない、おもしろいきのこを教えてもらいました。

これらのきのこは群馬県内で自生しているそうです。

 

 

ベニテングタケ

鮮やかな赤色で白い斑点模様が特徴。見た目はかわいいが毒性がある。ヨーロッパ、ロシア、アジア、北アメリカの各地で広く見られる。(写真提供 : 伊藤 智史さん)

 

 

シロオニタケ

白いトゲトゲが特徴。夏から秋にかけてブナ科やマツ科の樹下に生える。成長とともにトゲトゲが失われることが多い。毒キノコに分類される。

 

 

ホコリタケ

丸い袋状の形が特徴。袋状のきのこの内部で胞子を作り、触ると胞子が黒い煙のように飛び出す。もし見つけたら、ツンツンつついてみると楽しいかも。

 

 

タマゴタケ

かさの部分がタマゴのように丸いが、老成するとかさは開いてしまう。色が鮮やかなので毒キノコと誤解されがちだが、じつは無毒。

 

 

ー上記のきのこの写真は群馬県立自然史博物館からお借りしました

All Rights Reserved, Copyright© Gunma Museum of Natural History. ー

 

 

 


 

 

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山田姉妹の「夢」

 

 

ー 最後に、お二人の将来の夢を教えてください。

 

珠生さん : 今は大学で総合的な分野の勉強をしながら、将来を模索中です。ただ、これからもずーっと自然が大好きなことは変わりません。生まれ育った富岡の環境も大好きなので、卒業後は地元に戻り富岡に関わる仕事をしてみたいです。自然を残しつつ、より良い街づくりを計画したり、地域を盛り上げたり、、そんな構想もあります。

 

真理奈さん : 将来はなにか技術を身につけ、それを活かせる職業に就きたいと考えています。高校生になってから資格を取得することがおもしろくて、いままでにガス溶接、玉掛け、小型クレーン、ドローンの資格を取りました。手に職をつけるというよりは色々なことを覚えて学ぶことが楽しくて、資格が取れると成果が実ったという実感も湧きます。 これからやってみたいことは、美容系の資格を取ることです!!

 

 

 

 

 

 


 

 

 

幼い頃からのびのびと自然の中で遊び、健やかに成長した富岡生まれのお二人

毎日の暮らしのなかに自然と触れ合う時間があり、常に身の回りにある物事に興味を持ち、充実した毎日を送っていることが伺えます。

そのまっすぐとキラキラした瞳からは、将来への明るい希望や輝く未来が垣間見えました。

お二人の未来がどんなふうに開花するのか、これからも見守っていきたいと思います。

 

 

今回の取材を通して、珠生さん真理奈さん姉妹の若いエネルギーにすっかり魅了され、元気のおすそ分けをいただきました。

とみおかには未来へ繋がる希望の光がちりばめられている。そんなすがすがしい気持ちにもなりました。

 

 

これからもとみおかの若者たちから目が離せませんね。

「私の知り合いにステキな若者がいますよ~」という情報もお待ちしています!!

 

 

(マツオ)

 

 


 

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