秋に訪れたい富岡市の観光スポットと言えば、どこが思い浮かびますか?
私はやはり、上毛かるたの札「紅葉に映える〜」でお馴染みの【妙義山】が最初に思い浮かびます。
でも「みんなで妙義山に登りましょう!」とは言いません。
登山道を歩いた人のみが知ることのできる世界も素晴らしいですが、妙義山の楽しみ方は “登る” だけではないのです!!
今回は、登山をする人もしない人も、晴れの日でも雨の日でも、一年中妙義山の魅力に触れることができる場所【富岡市妙義ビジターセンター】をご紹介します。
2023年に旧妙義ふるさと美術館からリニューアルオープンした妙義ビジターセンター
妙義の自然や歴史を学べる…だけじゃない!
ビジターセンターというと、「自然公園などにある施設で、自然や文化についての展示や利用案内を行っている場所」というイメージがありますよね。
こちらの妙義ビジターセンターでも、妙義山の地形や歴史を紹介する展示、登山道の案内、周辺の観光情報の発信などを行っています。
1階の「妙義ギャラリー」
すっきりとした見やすい展示を読んでいくと、身近な存在にもかかわらず初めて知ることの連続でびっくり。
また妙義山の大型模型には、妙義山の四季や成り立ち、登山道、江戸時代の様子などがプロジェクションマッピングで映し出され、子どもも大人も興味津々で見ていました。
2階ギャラリーでは妙義の植生を展示。企画展も行われる。
ここまでは、よくあるビジターセンターに見えますよね。
ではここからは、スタッフのみなさんに聞いた「妙義ビジターセンターならではの見どころ」をお伝えしていきます!
近すぎる妙義山を感じて自分も妙義山に!?
まず最初にお話を聞いたのは、地域おこし協力隊の片山さんです。
⇒【地域おこし協力隊】片山 文恵さん(妙義ビジターセンター)
ー 片山さんのイチオシを教えてください。
片山:やっぱり3階の展望ラウンジですね。妙義山が近いんです!そして妙義神社や富岡市内を見渡すこともできるので、この一帯を案内したい時にとても役立っています。
白雲山が目の前に!
ー ここは私も大好きな場所です。椅子とテーブルがあって飲食も可能なので、この景色を眺めながらゆっくりできますよね。壁に貼られた『妙義かるた』を見るもよし、本棚の本を読むもよし…本棚には『ふぅ文庫』と書かれていますが、もしかして片山さんの私物ですか?
片山:そうです。展望ラウンジ内で自由に読んでください。
山岳信仰や妖怪に関する本が並ぶ、片山さんの脳内が見える本棚。
ー では階段をおりて1階に戻りましょう。らせん階段には片山さんが発行している『みょうぎアレコレ通信』が展示されていますね。妙義について毎月さまざまな視点で書かれていて、楽しく勉強させてもらっています。
片山:おかげさまで「次の号はまだなの?」と声をかえてもらえるようになりました。
バックナンバーも自由に持ち帰ってOK
ー 片山さんのイチオシ、もうひとつ教えてください。
片山:記念撮影をするなら、ぜひこちらを使ってください!
片山さんお手製「妙義山になろう!」顔はめパネル。
片山:これを持って、テラスに出ます!そしてこうです!
じゃーん
ー 最高です!忘れられない楽しい思い出になりそうですね。
『山カフェ 妙義』で特別なメニューと景色を堪能
ー 続いて、妙義山振興係の金井さんのイチオシは何でしょうか?
金井:妙義山を眺めながら食事ができる『山カフェ 妙義』です。こちらで出しているコーヒーは妙義の『珈琲焙煎所 月とゆふづつ』のオリジナルブレンドで、ここでしか味わうことができません。メニューにはスイーツやパスタ、ピザもあり、地元の食材を使った料理や妙義山の地質に着想を得たものなど、工夫が凝らされています。
金井さんのお気に入り「上州和牛もち豚使用ミートスパゲッティ」
ボリューム満点で見た目も楽しい「季節のフルーツクレープ」(9月撮影)
ー カフェのメニューは、お隣の温泉施設 『もみじの湯』内にあるレストランの料理長が考案していると聞きました。見た目も美しいですし、本当においしいですよね。しかも目の前は絶景で、こんなに贅沢していいのだろうかという気持ちになります。
金井:テラス席はペット連れのお客様もご利用いただけます。富岡市では現在ペットツーリズムに力を入れていますので、富岡製糸場の見学と合わせてぜひご利用ください。
待ち時間に望遠鏡を覗いてみると…大の字に登る人の姿が見えるかも!
元美術館ならではの収蔵品と様々な企画展
ー 妙義ふるさと美術館時代からスタッフとして働いている、岡部さんのイチオシを教えてください。
岡部:無料で見ることができるアートギャラリーです。こちらのギャラリーは貸し出しも行っているため、年間を通して様々な展覧会が行われています。貸し出しを行わない期間には、342点の収蔵品の中から、その時々のテーマに沿ったものを展示しています。
9月、10月には『妙義山を描く絵画展 -妙義山の秋に思いを馳せる-』を開催
ー 妙義の風景を描いた絵画はどれも迫力がありますよね。四季折々のいろんな妙義山の表情を見ることができるので、得した気分にもなります。たくさんの収蔵品の中に、岡部さんの“推し作品”はありますか?
岡部:あります♪ 入り口で販売しているポストカードの中にあるので、あとで見てくださいね。
ー 何度も通って自分のお気に入りを見つけるのも楽しそうですね。
【今後の展示予定】
令和6年11月1日(金)~ 令和6年11月30日(土) 群馬一水会会長『田端敏夫 個展』
令和6年12月3日(火)~ 令和7年1月31日(金) 『絹あかり展』日暮正勝
令和7年3月4日(火)〜 令和7年3月30日(日) 妙義エンナーレ
VR体験にマルシェ、周辺観光も楽しもう!
妙義ビジターセンターの見どころはまだまだあります。
1階エントランスホールには、VRゴーグルを装着して妙義山の上級コース登山を疑似体験できるコーナーがあったり…
険しい岩場はスリル満点!
テレワークスペースとしても利用可能な読書スペースがあったり…
本棚には山に関する本が並んでいる
登山客が多い日には、妙義山岳会メンバーによる登山道案内も行われています。
妙義山岳会のブース
また外の芝生広場では、定期的にマルシェイベントを開催中!
次回は11月4日(月・祝)に、『妙義山の日制定記念 第4回妙義ふるさとマルシェ』が開催されます。
詳細は⇒ しるくるとみおか 富岡市観光サイト
普段は散歩やピクニックに利用できる芝生広場
どうですか?妙義ビジターセンターに来るだけでも、妙義山をしっかり堪能することができそうですよね。でもここだけで帰ってしまうのはもったいない!妙義山とその周辺には、ビジターセンターでは伝えきれない魅力がたくさんあるのです!
『妙義神社』や『道の駅みょうぎ』『もみじの湯』など、近くのスポットにもぜひ足を運んでみてください。
周辺の観光情報も妙義ビジターセンターでチェック!
◆ 妙義山周辺施設のリンク集
◆ 妙義山周辺の「今」と最新情報はインスタグラムへ
◆ 基本情報
休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日から1月3日まで)
開館時間:9時〜17時(最終入館16:30)
山カフェ妙義:開館日11時〜16時
素晴らしいロケーションに建つこの施設は、登山が好きな人、美術が好きな人、自然や歴史に興味がある人、おいしいものを食べたい人、ゆったりとした時間を過ごしたい人、それぞれの心を満たしてくれます。
妙義山は「危険な山」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、それは一つの側面に過ぎません。ぜひ妙義ビジターセンターで、妙義山の懐の広さを感じてみてください。
もともと妙義山が好きな人は、好きな気持ちが高まること間違いなし!ですよ。
(ナカヤマ)