妙義山のふもとから空を眺めていると、ふわふわと飛んでいるパラグライダーを目にすることがあります。
「わーー気持ちよさそう!」
「でも、パラグライダーって自分には手の届かない別世界のスポーツだよね。。」
長い間、私はそう思っていました。
そんなある日、「パラグライダーを趣味にしている」という人が現れたんです。
ちょっと気になり、その人から妙義山にあるパラグライダー施設について聞いてみると、
✅妙義山周辺の雄大な景色のなかを飛行体験できる!
✅年間を通して平日も営業している!
✅初心者でも体験OK!
☝☝そんな情報をゲットしました。
では本題に入る前に…
パラグライダーってどんなもの?
「パラグライダーとは、細長い長方形のパラシュートを地上で開き、山などの斜面を走りながらパラシュートを浮かせて、風に乗って空を飛ぶスカイスポーツです。 動力は風の力で、上昇気流を利用することにより高度を上げることもできます。多くの場合は山のふもとに着陸場があり、操縦者はそこへ降りられるよう操作しながら着陸します。」
なるほど、パラグライダーって気象条件や自然と深い関りのあるスポーツなんですね!もっと知りたい☆ということで、調査に向かったのはコチラ。
妙義山にあるパラグライダー体験&スクール【妙義スカイパーク】です。
(お車の場合は、道の駅みょうぎから県立森林公園さくらの里方面へおよそ4㎞ほど進むと、左手に妙義スカイパークの看板が見えます。)
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🔷🔷妙義スカイパークではこんなことができます🔷🔷
◎タンデム体験コース◎
インストラクターが操縦するパラグライダーでタンデム(二人乗り)飛行をします。 初めての方でも上空からの景色を楽しめます。ご興味のある方はHPをご覧いただき、予約をした上でお越しください。
◎ライセンス取得コース◎
ひとりで飛べるようになりたい!という方にはライセンス取得コースもあります。 講習は通年行われているので、ご自身のタイミングでいつ始めてもOK。
◎フリーフライト◎
ライセンスをお持ちの方はリーズナブルにフリーフライトをお楽しみいただけます。
※妙義スカイパーク敷地内は一般の方が入れないエリアもあるので、見学の際は充分にお気をつけください。
【妙義スカイパーク】
⇒ ホームページ
群馬県富岡市妙義町菅原781-1
Tel.090-3112-2203
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いざ大空へ ~ LET’S FLY AWAY~
この日訪れていた常連さんの一人が「これから飛んでみます!」ということで、さっそく見学開始です。
パラグライダー歴5年の宮下 馨(みやした かおる)さん
まずは地面にパラグライダーを広げます。
風を見ながら飛び立つ瞬間を待ちます。
今だ!と斜面を駆け下ります。
走り出して間もなく、ふわっとカラダが浮きました。
目の前を通過し、大空へ向かうパラグライダー。…美しい!!
風に乗ってふわふわと気持ちよさそう。
この日は快晴でしたが「風の調子はあまり良くない」と離陸前に語っていた宮下さん。今日は飛べないかも…と諦めモードでしたが、一瞬の風のタイミングを見てトライ。
すると、パラグライダーが目の前を走り抜け、大きな黄色い翼がふわりと頭上を越えていきました。
見渡す限り青い空と緑の山並み、そこにポツンと浮かぶパラグライダー。
「こんなにスゴイ場所があったなんて。。」
― いったい誰がこの施設を作ったんだろう?
― パラグライダーで飛ぶのってどんな感じなのかな?
そんなハテナが浮かんだ私は、妙義スカイパーク代表の鍛冶 孝(かじ たかし)さんにお話を聞いてみました。
【鍛冶 孝(かじ たかし)さんプロフィール】
北海道生まれ。社会人時代は住宅メーカーに勤務し、日本各地で転勤暮らしをする。50代で早期リタイアしたあとは、趣味のパラグライダーを存分に楽しんでいる。 現在は『妙義スカイパーク』三代目代表を務める。好きな俳優はジャン・レノ。
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― 妙義スカイパークはいつ頃から営業していますか?
鍛冶さん:初代の代表が25年くらい前にここを始めました。何もない山の斜面に車が通れる道を作り、山の上の滑走路や山の下の着陸場を整地して、すべて手作りで始まったんです。
― 手作りとは、大変なこともたくさんあったでしょうね。ところで鍛冶さんは、どんなきっかけでパラグライダーを始めたのですか?
鍛冶さん:40代の頃バイクでツーリングをしていた時に、上空をパラグライダーが飛んでいたんです。それを見て「あれは何だろう?」と興味が湧いて、パラグライダーの着陸地点までバイクで走り、空から降りてきた人をつかまえて話を聞きました。その時に「面白そうだな、やってみたい!」というのがきっかけで。。そこからどんどんパラグライダーに夢中になっていきました。
今までいろんな趣味をやってきたけれど、パラグライダーが一番おもしろいですね。
― なぜ「一番おもしろい」のですか?
鍛冶さん:浮世離れした世界を見られるところが、おもしろいですよね。空を飛ぶっていうのは、他にはない感覚ですから。
― 北海道生まれの鍛冶さんは、なぜ富岡で暮らすようになったのでしょうか?
鍛冶さん:趣味でパラグライダーを始めた40代の頃、私は横浜支店で働いました。当時は横浜周辺にパラグライダー施設がなかったので、わざわざ妙義まで通っていたんですよ。その後50代で早期リタイアしたあとは、好きなパラグライダーを思いきりやりたいということで、妙義に家を建てて住むようになりました。
― なるほど、パラグライダーが暮らしの中心になっているんですね。
ここが山の下の着陸場。初代代表が開拓し整地した。
着陸場と滑走路を結ぶこの道も手作り。
大空に包まれた空間で、パラグライダー仲間とのんびり語り合う。
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パラグライダーのポテンシャルがすごい!?
「えっっ!!そんなに遠くまで飛べるんですか?」
この日、ある常連さんから「妙義山から榛名山まで、パラグライダーで空を飛びながら往復したことがある。」と聞いた私は、思わず大きな声が出てしまいました。
パラグライダーは「高い所からふわふわと降りてくる」というイメージを持っていたので、予想をはるかに超えたパラグライダーの底力に驚きを隠せません。
なんでも、上昇気流に乗ることで『上空3,000メートル』の世界も見られるのだとか。
そんなお話を聞いていると、「パラグライダーをやっている全員がそんなスゴイことしてるわけじゃないよ~(笑)。」と話す鍛冶さん。
さらに続けて、「パラグライダーを長年やっていると、まれにケガや事故も起こるし、常に危険と隣り合わせのスポーツなんです。すべては自己責任の上で行うのだから、しっかりと自分のやっていることを自覚して臨んでほしいですね。」と真剣な表情で語っていたのが印象的でした。
いかがでしたか?
【妙義スカイパーク】には、東京をはじめ関東近郊から多くのパラグライダー愛好家が集まるそうです。
鍛冶さんが豪快に笑い、その周りに仲間たちが集い、楽しそうに語り合っている様子を見ていると、「こんなに開放的で空と山とヒトが近い場所があるんだ」と、宝ものを発見したような気分になりました。
自然を身近に感じられる暮らしをしていたり、この地域ならではの趣味を持っている。そんな方がたくさんいると感じる富岡市。
みんなが生き生きと自分らしく暮らしていけるということは、素晴らしいですね。
(マツオ)