「農や食、環境、地域について、実践しながら学べる場を作りたい」
「農業を通じて仲間を増やしていきたい」
そんな想いを胸に私たちの宿 農家民宿ひなた で米作り体験を始めた Gmoto Project(ジモトプロジェクト)の若者たち。
計画から籾まき、田植えまでの様子は、今年の6月にお伝えしました。
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今回はその続編です。
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6月〜9月『草取り』
6月6日に田植えが終わり、10月の収穫へ向けての作業が始まりました。その間、月に一度の草取り作業を行います。
田んぼの中に生える草は多種多様。稲に与える養分を横取りしてしまうので、除草が必要になります。特にヒエは、稲と一緒に脱穀されてしまったり、背が高いため稲を巻き込んで倒伏させてしまったりと、稲作にとって大変邪魔な雑草です。
体験用の田んぼには除草剤を使用しないため、草取りは必須作業。メンバーには宿から状況報告を行いながら、月一回の除草作業をお願いしました。
・6月19日 草取り作業 1回目
1回目の草取りはあいにくの雨天でしたが、かっぱを着て楽しそうに田んぼに入る様子が微笑ましく感じられました。
体験メンバーの感想です。
◆あいにくの天気でしたが、稲の苗にとっては恵みの雨。雨の多い梅雨の季節は、稲の苗が育つ絶好の時期だという事に気づきました。今後の稲の成長が楽しみです!(なな)
◆コロナ禍ではあるけれど、オンラインではなく、人が集まって何かをすることの大切さを改めて感じました。うまく言葉に表せないけれど、コミュニティがあることで人生が豊かになるという感覚を得られた日だな~と。米の成長と共に、コミュニティがどう成長していくかが楽しみになりました!(とーる)
・7月18日 草取り作業 2回目
気温も上がり日差しの強い暑い日になりました。
水分補給をしながら、無理をしないように作業します。
稲がだいぶ成長して、草も目立ち始めました。
◆ 夏の陽射しを受けながら、『田んぼの草取り』をしてきました!6月に植えた稲のまわりに生えてきた草の退治です。
何列にも植わっている稲同士の間にちょこちょこ生えているものもあれば、稲によく似たヒエは「我ここにあり!」とばかりにシャキっと生えておりました。
稲穂が付く前で見分けるのも中々困難ですが、しっかり取っておかねば稲の減収につながる厄介者。同じ自然の中で共生している仲間でもありますが、ここはお米収穫の為にも取らせていただきました!
田んぼもスッキリし、一部は来月行う草退治の時に「放っておくとこうなる」を実感する為にも残してあるので、どうなるのか見物です。秋の収穫に向け、稲の成長を見守っていきたいと思います。(だいび)
・8月17日 出穂
出穂(しゅっすい)確認!!みんなに報告!!
この日からおよそ45日で稲刈りです。
米に限らず、花が咲いて実がなるものは、ほとんどが45日後が収穫の目安となります。中には例外もありますが・・・
・8月21日 草取り作業 3回目
稲も順調!草の成長がすごい!
バケツの中がすぐに草でいっぱいになります。
・9月12日 草取り作業 4回目
稲の色が黄色に変わってきています。
前回の草取りの成果で、今回は思ったよりも作業が早く終わりました。
そして、彼ら Gmoto Project 農業コミュニティ部門の団体名が決まりました!
『Furatto(ふらっと)』
“ふらっと”だれでも気軽にこれるような場所であったらいいな
参加する人たちがフラットな間柄でこの取り組みを続けられたらいいな
そんな意味が込められています。
地域とのふれあいや繋がりを大切にする仲間たちの活動、“ふらっと” のぞいてみてはいかがでしょうか。
種まきからすくすくと成長している稲。もうすぐ稲刈りだね~!
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10月2日『稲刈り』
いよいよ稲も黄金色から黄色に変わり、倒れはじめました。
一時は雨不足で田んぼが割れてしまったりと、お天気に左右される辛さも。恵みの雨だ!と感じるほどの喜びもありました。
種からまいた稲が出穂した時の感動も忘れられません。
お天気にも恵まれて、稲刈りの日を迎える事ができました。
今回はようやく大人数で集まることができました!
◆ 緊急事態宣言も明けて、やっと!やっと!人数制限なくたくさん集まれました。高校生の同級生とか、バスケ部時代にキャーキャー言ってた他校の先輩とか、コーチとか、Gmoto Projectで出会えた人とか、姉妹とか、、、人生のいろんなステージで出会った人たちが、今同じチームで農業をしていると考えたら感動が止まりません !! (すずほ)
稲をかける棚づくりをして、束ねながらの作業です。
とても和気あいあいとした仲間たちの楽しい稲刈り風景、最高 (^^)
はぜかけ!いつみてもこの風景は感動します。
切り口のところが濡れてしまわないように、ビニールをかけてあげます。
◆ 夫婦で参加しています。ずっと群馬に住んでいて稲刈りの風景はたくさん見てきましたが、稲刈りをしたのはこの日が初めて!できるかな~とちょっと心配でしたが、いざ鎌を持って刈ってみると意外と出来たのでびっくり(笑)。そして楽しかった!「ストレス発散になりそう!」と話しながら作業をしました。そして最後は機械の投入であっという間に刈られていく稲たち・・・!文明の進歩は、農業の進化でもあるんだなと考えさせられました。
時間も忘れて作業していたら、あっという間に夕方でした。そして翌日は筋肉痛がすごくてびっくり。美味しいお米を作るには体力が必要だと実感しました。(のんとーる)
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『脱穀』
予定していた日程での脱穀が、悪天候のため出来なくなってしまいました。
そのため晴天が続いた平日に宿側で行う事になりました。
掛けてある稲をはずし、機械に入れながら脱穀していきます。
収穫です !!
◆ こんなに大きい機械を使うんですね!あの種籾が、こんなに大きな袋いっぱいになって感動です! (なつみ)
◆ 脱穀は小学校の体験でやりましたが、昔の道具の足踏みのイメージだったので、機械だとこんなに早く脱穀できるのか!と驚きでした。(みずほ)
次は籾摺りと精米です。美味しいお米になりそう(^^)
ですが雨天が重なり、作業はやむを得ず延期。天気に左右される農作業の辛いところでもあります。
籾摺りの作業から精米までは、宿側で行い作業報告をすることになりました。
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10月24日 『籾摺り、精米』
籾から籾殻を除いて玄米にする工程です。
籾殻が取れて、みるみるうちに綺麗な玄米になります。
そして石抜きの作業があり、その後にいよいよ精米となります。
今年のお米は収量は少ないですが、とても良いお米です♪
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11月6日『かまど炊きご飯を食べる』
種まきから収穫したかけがえのないお米で、待ちに待った“かまど炊きご飯”を作ります。
お米を研ぎます。
15分から20分くらいして、湯気がゆらゆらとしてくるのを確認したら
そろそろ・・・
蓋を開けるよー!!
わぁ~、とっても美味しそうな炊きあがり♡
つやつやです!
いよいよフィナーレ!みんなで育てたお米、いただきまーす!!
ぬか漬けに挑戦したい!という声がありましたので、精米して出た米ぬかを炒りぬかにして渡しました。
白米はそのまま食べ、精米で出る糠は漬物に。収穫後の藁と籾殻は、畑の敷き藁や作物の緩衝材や保温材に。米は捨てるところが一切無い究極の作物ですね。
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はじめての米作り体験を終えて
メンバーのみなさんから、体験を終えての感想をいただきました。
◆ 都内に住みながらも、群馬で農業がしたい。その夢が一気に動いたのは、農家民宿ひなたの存在でした。日々の世話はお任せしながら、節目の農作業に参加をさせていただくやり方で、半年間お米作りを体験させていただきました。
水面からちょこっと出る程度だった苗がぐんぐん育ち、稲穂を垂れて金色になるまでの過程はとても感動的で毎回楽しくて、そのお米を最後にみんなでかまどで炊いて食べた時の幸せは、言葉にならないほどでした ! 甘くて柔らかくて、お米ってこんなに美味しかったっけ !?と驚きました。それぞれお気に入りのごはんのお供を持ち寄ったものの、一番おいしかったのは宿でだしてくれた手作りの梅干しと豚汁で箸が止まりませんでした !
また、今回は自分が生まれ育った富岡市で米作りができたことで、中高生の頃の友人や小さい頃お世話になった人などもコミュニティに参加してくださり、改めて、ひなたさんと出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。(すずほ)
◆最終日のかまど炊き体験。かまどで炊いて外で食べるご飯はもちろん美味しいですが、自分たちで育てたお米だと思うと、感慨深くより美味しく感じました。ふっくら甘くて、おかず等いらずにご飯だけで満足できます。加えて宿で作ってくださった豚汁は絶品で、ごはんによく合うので、豚汁・ごはん共におかわりをしてしまいました。
小学校の農業体験は、作業過程の一部の切り取りを体験しますが、今回は全ての過程(雨の影響で脱穀・精米は農家民宿ひなたへお願いしました)を経験することができました。 少しの種もみから多くのお米が育つこと、無農薬は安心だけど雑草が多く、除草作業が大変であること等、スーパーでお米を買うのでは知ることができないものを体験して知ることができました。普段の食事をもっと大切に、味わいたいなと思いました。
農作業を一緒に楽しむ仲間ができたらと思い、立ち上げたコミュニティ。仲間でわいわいと作業し、みんなの様々な見方や思いに触れるのが楽しかったです。ひなたさんはいつも新しい知識を教えてくださるので、毎回学びのある時間でわくわくしました。温かく優しく見守ってくださり、私たちの挑戦を支えていただきました。手作りの梅ジュースやパン、梅干しや糠漬け等の差し入れはとても美味しく、楽しみでした。地域の情報も教えていただけるので、この地域に愛着が湧きました。
私たちのやりたい!を応援して背中を押してくださる農家民宿ひなたさん、笑顔を届けてくださる地域の方。お世話になった方々にまた会いたいとの思いが、この地域にまた戻ってきたいと思う理由になります。ここで素敵な経験ができる、と周囲にも広げていきたいと思います。またこの地で新しい挑戦ができたら嬉しいです。本当にありがとうございました。(みずほ)
◆ 農作業が好きで、地元でも何かできないかなと考えていたところ、農家民宿ひなたさんと出会えたことは本当に幸運でした。
田植や稲刈りなど断片的な体験はあるものの、一からお米を作るのは初めての体験でした。何もわからない私たちに丁寧に教えてくれ、天候と米作りの関係や、苗とよく似た草のことなど毎回たくさんの学びや気づきがありました。作業のない期間もこまめに苗の様子を伝えてくださり、少しづつ成長し姿を変えていく苗の写真を見ては喜びとわくわくでいっぱいになっていました。始めは長靴の丈より小さかった苗がぐんぐん成長し、稲刈りが近づくにつれ緑から金色に色を変えてゆく姿を見守るうちに深い愛着が湧いてきました。
また、農業を仕事とする人のご苦労を想像する機会にもなりました。私たちは小さな区画でそれなりに人数がおり、日々の管理はひなたさんに任せきりでしたが、それでも毎回草取りや暑さには苦戦していました。天候に成長が左右されることもあり、お米が無事に育つのは奇跡みたいなことだなと思いました。
最後のかまど炊き体験の日には、この活動を始めた時から夢見ていた「出来上がったお米を囲んでみんなでわいわい食べる」という瞬間を迎えることができて本当に本当に嬉しくて幸せな気持ちでした。甘くてもちもちして、そのままで食べられるほどの美味しさで、お米ってこんなに美味しかったんだ!と驚きでした。用意してくださった豚汁やぬか漬けや梅干しも本当に美味しくて体に染みわたりました。
この活動を通して作物を作る楽しさはもちろん、農業を通して人と出会い、一緒に活動する楽しさも実感しました。このような機会を持てたのは農家民宿ひなたさんと出会えたおかげです。また、こうして最後まで楽しく活動できたのも、豊富な知識を提供してくださり、温かく励まし支えてくださったお二人の素敵なお人柄があってこそでした。本当に感謝しています。ありがとうございました !(なつみ)
最後に、農家民宿ひなたより・・・
いわゆる「農業体験」というと、田植えや稲刈り、さつまいも堀りに代表されるような、その日限りの体験を連想される方が多いと思います。
私たちはそのようなスポット体験も提供していますが、TV番組のDUSH村のような、種まきから収穫・調理して食べるまでの一連の農作業を、遊び感覚で体験していただけるようなプログラムを提供しています。
今回の農業体験では、240平米の田んぼを使って一連の作業に取り組んでいただきました。
収穫期の天気に左右される農作物(特に米と麦・蕎麦などの穀物)はスケジュール通りにいかないところもあり、台風の進路や夕立に一喜一憂し、ようやく収穫の時を迎えることとなります。
それらの困難を乗り越えて収穫したお米を味わうことは、他の野菜類の収穫には無い感動を、私たちを含め体験者全員で共有できるものと確信しています。 (農家民宿ひなた当主)
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「地元で農業を通したコミュニティを広げたい」という元気で素敵な仲間との出会いから始まり、“みんなで作ったお米でご飯炊きをしよう”という目標に向かって半年間取り組んできました。
日照り続きの雨不足に頭を抱えてしまった時期もありましたが、無事にこの日を迎える事が出来た嬉しさは、皆さんのおかげだと心から感謝しています。ありがとうございました!
「Furattoで一緒に活動してみたい!」と思った方は、下記のページまでお気軽にお問い合わせください。
(マツモト)