富岡市の暮らしと移住のWEBマガジン
まゆといと

2021.07.19 移住生活

とみおか移住ものがたり 〜わたしたちテレワークしてます〜

コロナ禍でおうち時間が増え、私たちの日常生活も少なからず影響を受けていると感じる昨今ですが、、

みなさんの働き方は変わりましたか?

 

2020年9月の群馬県による調査では、県内でテレワークをしている人の割合は11.3%。テレワークの導入が難しい職種(製造業や医療福祉、建設業など)が多いという側面もあり、低い水準にとどまっています。

群馬県ホームページ「群馬県テレワーク実態調査結果について 」

 

( まゆといとの事前アンケート調査では、富岡市在住でテレワークをしているに回答した方は67人中3人。4%という結果でした。)

 

 

 

テレワークとはそもそもどういったものなの?

 

テレワークとは、情報通信技術を活用した 場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。 ( ※「tele=離れたところ」「works=働く」をあわせた造語 )

 

 

 

地方への移住を考えている方のなかには、「人口の多い都市部を離れてのんびりと田舎暮らしをしてみたい!」という方もいるのでは?

しかし、「移住先で仕事はあるのかな? いなか暮らしをするためには就農しないと生活できない??」なんて素朴なギモンを抱える人も多いのではないでしょうか。

 

 

就農や自営業だけではなく、リアルに暮らす【サラリーマンの移住物語】を覗いてみたい…!

コロナと共に生きる【with コロナ】の時代にどのような働き方の選択肢があるのか、実際にテレワークで働いている方にリアルなお話を聞いてみたい…!

 

 

そこで今回は、富岡市在住でテレワークや在宅勤務のお仕事をされている方々にお話を伺ってみました。

 

 

 


 

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とみおかにはいろいろな暮らし方がある!

 

 

【 外資系企業勤務 ー M・Sさんの場合 】

 

M・Sさんの生まれ故郷はさいたま市。大学卒業後に20年以上にわたり海外生活をしていました。 2020年に日本へ帰国後、しばらくは実家のさいたま市で就職活動をし、2021年の春に富岡市に移住。 移住の決め手は、奥様のご実家が市内にあるため知り合いも多く、適度な田舎暮らしができるところも魅力だったそうです。

現在は海外生活で培った英語力を生かし、都内の外資系企業の英語担当部門に勤務しています。

 

 

― 毎日の就業スケジュールを教えてください。

 

M・Sさん : 午前九時から午後六時まで仕事をしています。お昼休みは一時間あり、 午前と午後に小休憩の時間も取れます。 出勤日はシフト制で、休みの日が平日にあたることもありますが、いまのところ週末のどちらかは休日になっています。

 

 

― 都内の会社に行く頻度はどれくらいですか?

 

M・Sさん : 都内の職場に行くことはありません。完全に在宅でできる職種なんです。職場の同僚とは対面で会ったことはないのですが、チャットやズームを利用してチームワークを深めたり、定期的にオンライン飲み会を開催して親睦を深めています。

 

 

― とみおか暮らしで困ったことはありますか?

 

M・Sさん : 富岡は夏が暑い!!冬のからっ風が厳しい!!と感じました。

 

 

― とみおかテレワークの良いところは?

 

M・Sさん : いまの住まいは周りにネギ畑や田んぼがあり、とてものどかな環境です。仕事中はパソコンにつきっきりで身体が凝り固まってしまうんですが、休憩中に緑を眺めながら散歩できる環境が嬉しいです。

夕方の時間帯は仕事部屋の隣のリビングルームから子どもたちの気配を感じます。 (ときには姉妹ゲンカしている声も…) いまは宿題を頑張っているんだな~とか、家族の生活リズムをじかに感じられるのでそれも嬉しいです。

休日には子どもたちと思いきり外で走り回ったりして遊んでいます。 あと何年一緒に遊んでくれるかな…なんて考えながら。

 

 

~ M・Sさん宅から見えるシャクナゲの林 ~

 

 

 

M・Sさんは日本での就職先を探す際に「テレワークができる仕事」を最優先に考え、世の中の情勢に左右されずに続けられる仕事を探したそうです。 40代半ばでの再就職に不安や戸惑いもあったようですが、結果的には英語力を活かせる仕事に就くことができました。

 

ハイキングやサイクリング、温泉めぐりなどの趣味もあり、自然豊かな富岡での暮らしを満喫しているM・Sさん。「こちらに住んでからはキュウリやトマトなど野菜の味が濃くて美味しい」と、食の楽しみも増えたそうです。

 

 

 

 

 

 

【 外資系企業 勤務 ー H・Hさんの場合 】

 

H・Hさんは千葉県出身。大学卒業後に群馬県内の外資系企業に就職し、富岡市で暮らし始めました。ですがいまから十年前、県内にあった勤務先が埼玉県中部に移転し、多くの従業員が埼玉県へと引っ越したそうです。しかし富岡暮らしを気に入っていたH・Hさんはこの地を離れず、九年間車で富岡から埼玉県まで通勤していました。

 

ところが昨年四月、世の中の情勢が変化したことを受け、勤務先ではコロナ対策としてのテレワーク業務を取り入れることに。H・Hさんの業務形態も、昨年度は週二日の在宅業務+週二日の出勤、今年の一月からは完全に在宅でのテレワークへとシフトチェンジしていきました。

 

こちらの企業ではコロナ禍以前から育休明けの社員に対するテレワーク業務を導入しており、テレワーク環境が整っていたという背景もありま す。

 

 

― 毎日の就業スケジュールを教えてください。

 

H・Hさん : 午前八時から午後五時まで仕事をしています。 お昼休みは正午に一時間あり、毎週土日が休日です。 毎週木曜日の夜に本社とのリモート会議があります。 本社が海外にあるので時差の関係から、どうしても夜に仕事をすることもあります。

 

 

― テレワークで困ったことはありますか?

 

H・Hさん : 業務の内容によりますが、私の仕事はみんなでアイディアを出し合っ たり話し合うことが多いので、直接会って話し合いができないもどかしさを感じています。同じ空間にいて会議をしていると、その場の空気感がつかめたり、相手の表情や雰囲気を感じ取ることができるので、会議をスムーズに行える気がします。 オンライン会議だと、相手の表情がわかりにくかったりで…なかなか難しいですね。

 

 

― とみおかテレワークの良いところは?

 

H・Hさん : 自宅で仕事ができるのはラクですね。 以前は富岡から高速道路に乗って毎日片道一時間の通勤をしていました。 運転することは好きだったけれど…いまは時間に余裕が持てています。 コロナの前は一人旅が趣味で、週末には神社やお寺、お城巡りなどしていましたが、最近はステイホームが定番となりました。

 

 

~ 息子さんが描いたH・Hさんの似顔絵 ~

 

 

 

H・Hさんの奥さまは埼玉県のご出身で、結婚を機に富岡市に移住されました。 奥さまいわく「富岡は子育てがしやすいので、もしも主人が転勤しても、私たちは富岡に残りたい!と主張してました」とのこと。

三人の子育てを通して感じたことを「富岡で暮らしていると周りの人が本当に親切にしてくれて、人との繋がりが心地良いです」と笑顔でお話ししてくれたのが印象的でした。

 

 

 

 

 

【 IT企業勤務 ー 水澤 安津美(みずさわあずみ)さんの場合 】

 

水澤さんは妙義地区にオープンしたキャンプ場《いとのにわ》のオーナーでもあり、以前まゆといとでも取材させていただきました。

 

水澤さんご夫婦の移住ものがたりはコチラ↓

【いとのにわ】 水澤 充さん・安津美さん

 

今回は、都内のIT企業にお勤めでテレワークで仕事をしている安津美さんにお話をお伺いしました。

 

 

 

― 毎日の就業スケジュールを教えてください。

 

安津美さん : 一日にトータルでだいだい八時間くらい仕事をしています。仕事をする時間帯は自由なので、集中したいときは早朝や真夜中に仕事をすることも多いです。基本的に週末はオフ日として休みます。

 

― 都内の仕事場へ通う頻度はどのくらいですか?

 

安津美さん : 富岡に移住して四年経ちますが、その間に都内の仕事場へ出社したのは三回だけです。 ひと月に三回くらい本社とのミーティングがありますが、ズームで対応したり、チャットも活用しています。

 

 

― とみおかでのテレワークで困ったことはありますか?

 

安津美さん : ときどき気分転換に(PCを持って)自宅以外で仕事をしたい!と思うのですが、ワークスペースの選択肢が少ないですね。フラッと気軽に寄れるカフェやワークスペースがもっとあればいいのになと思います。

 

 

―とみおかテレワークで良かったことは?

 

安津美さん : 自宅を取り囲む景色が最高の癒しです。妙義山を眺めながら仕事ができるのは幸せですね。山を見ていると気持ちがリセットされます。

 

 

 

~ 安津美さん宅の裏山は妙義山!!なんとも贅沢な眺め ~

 

 

 

安津美さんは高崎生まれの群馬っ子ですが、子どもの頃から都会への憧れが強く「オトナになったら東京に住みたい」と思っていたそうです。

夢が叶って上京した彼女は、多忙極まりない日々を送っていました。忙しい自分を振り返るヒマもないくらい…。そんな中、趣味の神社学の集まりで知り合ったいまのご主人と結婚。そして出産を機にこれからの働き方を見直し、「いままでの忙しい働き方は続けられない」と思ったそうです。

 

安津美さんは「産休明けは群馬に住みながら在宅での業務をしたい」と会社に提案。会社ではテレワークの前例が無かったことから、実験的に安津美さんを第一号のテレワーカーとして認め、新しい雇用形態への模索が始まりました。

結果的にはテレワークでもいままでと変わりなく仕事が出来ることがわかり、お互いの利益を生むこととなりました。

 

安津美さんがテレワークを取り入れることを勤務先に提案したのは、コロナ禍で世の中の働き方が見直される数年前のことです。

ご自身の家族のあり方や子育てに真摯に向き合い、自分の働き方をより良い方向へ導くにはどうしたら良いかをしっかりと考え、キチンと行動に移す姿勢が素晴らしいと感じました。

 

いまは富岡での暮らしにも慣れ、地域の繋がりや子育てを通しての親同士の繋がりなど、かけがえのない輪が広がりました。ご自身のペースで仕事の時間配分もコントロールできて、スキマ時間には畑仕事をしたりと、富岡での暮らしを優雅に満喫しています。

 

 

 

 

 


 

 

 

今回とみおかでテレワークをしている方たちのお話気づいたことは 「みなさんが心にゆとりを持って生活している」ということでした。

身近に自然があることや、人との繋がりに助けられたり、小さな幸せが積み重なって豊かな暮らしを紡ぎだしているようです。

 

企業側もテレワークに切り換えることで、支給交通費の削減や従業員のライフ・ ワークバランスの充実からの業務能力の向上など、多くのメリットがあります。

 

毎日の暮らしのなかから通勤時間のストレスが無くなり、人混みに入る頻度も減って、自分の生活スタイルを確立しながらのテレワーク。これってアリ!!ではないでしょうか。

 

 

 

みなさんのまわりでもテレワークをしている方はいらっしゃいますか? 「私のとみおかテレワーク事情を聞いてください!!」などの情報をお持ちの方は、ぜひぜひお知らせください。

 

 

(マツオ)

 

 



 

 

 

とみおか公園めぐり 〜富岡編〜