富岡市の暮らしと移住のWEBマガジン
まゆといと

2023.12.15 移住-Iターン

TOMIOKAの魅力を伝えたい! バチェラーさん一家

「南蛇井に、中古住宅をリノベーションして住んでいる素敵な家族がいるんです。」

ある日、まゆといとにそんな情報が寄せられました。

 

それは興味深いですね〜(富岡市は空き家対策に取り組んでいることですし)。

空き家対策|富岡市 

ぜひお会いして、いろいろなお話を聞いてみたい!

ということで取材準備を進めていると、そのご家族はオーストラリアからやってきたレネ・バチェラーさんと、日本人の奥さま、そして3人のお子さんの5人家族とのこと。

 

…国際的なご家族が、南蛇井でどんな暮らしをしているのかな?

 

みなさんもそんなギモンが浮かびますよね。ということで、南蛇井にあるレネさんのお宅へ向かいました♪

 

 

 

 

 

「ピンポーン」とチャイムを鳴らすと、

レネさん:Please come in.(どうぞ入ってください!)

マツオ :こんにちは。おじゃましまーす。(まあステキなお家!温かみがあって、洗練されていて…)

私のアタマの中で、そんな感嘆の声がぐるぐるとこだまします。

 

お部屋の中に入ってみると、日当たりと風通しが良く、気持ちの良い空間が広がっていました。

 

 

 

 

新たな家主によって綺麗に磨き上げられた床や壁。

ふたたび命を吹き込まれ、家自体が喜んでいるように感じます。

 

 

こんなに素敵なお家を作ったのは、こちらの方たちです。

 

 

 

レネ・バチェラーさん】

オーストラリア人の父とインドネシア人の母のもとに生まれ、子ども時代はインドネシア、マレーシア、オーストラリアで育つ。旅好きの父に連れられ、中東諸国を車で巡る旅をしたこともある。現在は、日本人の奥さんと3人の子どもたち(5歳・4歳・1歳)と富岡市南蛇井で暮らす。

 

 

 

バチェラー 麻衣さん】

高崎市出身。20代半ばでオーストラリアへ語学留学し、現地の企業で働いていたところ、レネさ んと出会い2015年に結婚。オーストラリアで出産・子育てを経て、家族と共に群馬県へUターン移住。

 

 

 


 

 

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移住1年目に家族で47都道府県へ

 

 

 

 

― レネさんご家族が日本にやってきたのはいつですか?

 

レネさん:2022年11月に日本にやってきました。私の妻が群馬県の出身だったので、最初は妻の実家がある高崎に住んでいました。そこから家探しを始めて、ゆったりと子育てができそうな南蛇井に家を買い、ここで暮らし始めたのが今年の3月です。

 

― レネさんはオーストラリアでどんなお仕事をされていたのでしょうか。

 

レネさん:私はブリスベンの大学を卒業後、様々なチャンスに恵まれて、いろいろな業種の仕事をしてきました。20代の頃はクイーンズランド州政府で公務員として9年間働いていたのですが、「何か新しいことにチャレンジしてみたい!」という思いがあり、レストラン経営や不動産業、清掃会社の設立、そして日本へやってくる直前まではホテル業界で支配人の仕事をしていました。

 

― いろいろな経験を積むためにキャリアチェンジをすることは、海外では一般的ですね。ところで、日本へやってきて1年が経ちますが、ふり返ってみて思うことはありますか?

 

レネさん:この一年間は私たちの暮らしがまだ落ち着かず、慌ただしい毎日を過ごしてきました。しかしこの一年の間に、自分の人生においてもベストに入るような出来事がありました。それは「47都道府県を訪れる家族旅行」です。

もともと私は旅が好きで、2009年には日本縦断バックパッカー旅をしたことがあるんです。当時は日本の隅々まで旅することができず、「いつかもう一度日本を旅したい」という気持ちを持ち続けていました。そして昨年、日本に引っ越してきて最初に妻に相談したことが「車を買って日本中を旅しよう!」 でした(笑)。

 

 

山口県の元乃隅神社にて

 

 

― それはスゴイです!その時の麻衣さんの反応は?

 

麻衣さん:ビックリですよね、外国人の感覚だなーって思いました(笑)。しかし、これから新しい生活がスタートする前に「日本中を見て回る」ということは、私たち家族にプラスになるだろうという気持ちも湧いていました。実際のところ、わが家には3人の幼い子どもたちがいるので、長時間の車移動は想像以上に大変でしたが。

 

レネさん:旅の計画を立てる時に考えたのは、「季節に適した地域に行こう」ということでした。冬は南日本をめぐり、夏は北日本へ向かいました。そんな感じで2022年の冬から、小休止を挟みながら2023年の7月までに、47都道府県めぐりを成し遂げたんです。

 

― 日本の都道府県すべてを車で旅した感想はいかがですか?

 

麻衣さん:やってみて良かったなと心から思っています。日本に住んでいても知らない場所はたくさんあって、この旅を通してさまざまな景色を見ることができました。海や山、手つかずの自然の姿…。日本の田舎はとても美しかったです。

 

レネさん:わが家の末っ子は1歳にして「日本全国47都道府県」を旅したので、これはもしかすると世界最年少記録になるかもしれませんね(笑)。

 

 

 

 

 


 

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のびのびと子育てができる家に住みたくて

 

 

― 今住んでいるお家についてお話を聞かせてください。こちらの家は、どうやって見つけましたか?

 

レネさん:インターネットで不動産屋の物件情報を見て探しました。移住先の候補として、妻の実家のある高崎からそれほど離れていない地域に住みたいと考えていたので、富岡市や藤岡市、安中市、甘楽町、下仁田町などに目処をつけていたんです。 そして、気に入ったものは内覧させてもらい、たくさんの物件を見て回りました。

そんななか、この南蛇井の家を見てピンときたんです。ここは「小学校が近い」「部屋数がたくさんある」「ガレージ(屋内車庫)がある」「景色が綺麗」という、私の希望が叶う物件でした。

築50年以上の家屋だったので、傷んだ箇所もあり修理が必要でしたが、私はこの家をリノベー ションすることにも前向きで、とてもワクワクしていました。

 

― お家のリノベーション(修理や改装)は、すべて自分で行ったのですか?

 

レネさん:はい。プロの業者さんにお願いした部分もありますが、ほとんどの作業を自分で行いました。この家は砂壁だったので、壁を剥がす作業はとても大変でした。また、資材の買い出しも、日本語がわからないのでひと苦労でした。

 

― 日本へやってきて早々に大工仕事とは大変そうですが、今までの職歴に「大工さん」はないですよね?!

 

レネさん:ないです(笑)。床の研磨作業や壁の塗装など、すべてユーチューブを参考にしながら作業しました。 わが家には3人の幼子がいるので、子どもたちの面倒を見ながらの作業が最も大変だったかもしれません。なので、子どもたちが寝静まったあとの夜中に作業をしていたこともあります。

この家に住める状態になるまでにずいぶんと手間がかかりましたが、この経験は間違いなく楽しいものでした。 この経験を生かして、富岡の空き家を有効活用できるようなプロジェクトも思案しています。まだ、どんな形になるのかはわかりませんが、私自身もリノベーションすることが好きなので、将来これが私の取り組むべき仕事に繋がるかもしれません。

 

麻衣さん:私たちは、ここ南蛇井で「自分たちの手で中古の家を再建して暮らす」というプランを選びましたが、これは大正解だったと思います。

ここへやってきた当初は、レネのような外国人が見知らぬ土地に引っ越してきて、周りの住人はきっと警戒するだろうと思っていたんです。しかし、レネがこの家の周りで修理作業をしていると、 地域の人たちは温かく見守り、あいさつを交わしてくれ、時には差し入れを持ってきてくれたり…。そんな日々の積み重ねがあったことで、私たちはこの地域にすんなりと溶け込むことができました。

 

 

 

 

 


 

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富岡の魅力を世界に伝えたい

 

 

― 富岡での暮らしはいかがですか?

 

レネさん:富岡はちょうどよい田舎で、生活に必要なものがすべて揃っているところが気に入っています。市内をドライブしながら眺める妙義山は美しいし、立派な神社もあります。わざわざ人の多い観光地に行かなくても、この街には美味しい食べ物もあるし、買い物できるお店もあるし、居心地はバツグンです。

南蛇井に暮らしていると、ご近所の方も私たち家族を気にかけてくれたり、野菜をおすそ分けしてくれたりと、優しい人が多いですね。今のところ、富岡暮らしは私たち家族に合っていると思います。

 

― これからやってみたいこと、夢などがあれば聞かせてください。

 

レネさん:まずは、富岡市の魅力を世界中にアピールしたいです。外国人が日本を旅行するとなると「東京」や「京都」を旅先に挙げると思います。しかし、富岡に住んでみたら「こんなに素晴らしい場所が世の中に知られていないのはもったいない!」と思うようになりました。なので、富岡大使としてこの街の魅力を世界中に伝えていきたいと考えています。

そしてもうひとつ、「無料の英会話教室」を開きたいです。なぜ無料かというと、富岡市に恩返しがしたいからです。

私は日本語の勉強のために富岡市国際交流協会主催の日本語教室に通っていて、多くの日本人の先生たちにお世話になっています。日本語教室があるおかげで、私が家族以外の人たちと交流の場を持ち、日本語を学ぶ仲間と知り合えたことに感謝しています。ですから、私も地元の人へ何か恩返しをしたいという思いで「無料の英会話教室」をやりたいと考えたんです。みなさんが英語を話すことを楽しんでもらえたら嬉しいですね。

 

― レネさん、麻衣さん、素敵なお話をありがとうございました。

 

 

 


 

 

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英会話教室に行ってみよう!

 

 

レネさんの英会話教室、みなさんも気になりませんか?実は、今年の11月からオープンしているんです。

ということで、小学生の娘を連れて体験レッスンに行ってみました♪

 

 

玄関には立派な看板もあります!

 

ご自宅の和室にて英会話レッスンスタート!

 

 

(母がいるときっと恥かしいだろうということで、こっそりと撮影。)

自己紹介や学校の話など、和やかな雰囲気の中で会話が弾んでいる様子です。

 

レッスン後の娘に感想を聞いてみると、

「めっちゃ英語のシャワー浴びた感じ!話していることがわかると楽しいよね♪」

と、ご満悦の様子。

 

レネさんは、

「どんな英語レベルの人にも、まずは会話することを楽しんでもらいたい。私自身もみなさんのお話をたくさん聞きたいので、ここは勉強をする場所ではなくて、楽しみながらコミュニケーションを取る教室にしたいです。」

と、笑顔で語っていたのが印象的でした。

 

みなさんもぜひ、レネさんに会いに来てくださいね!!

 

 

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【レネの英会話教室】

インスタグラム

参加費:無料

日時:毎週火曜日 19:00 ~ 20:30

(インスタグラムのDMにて予約の上お越しください。教室の場所は個別にお知らせします。)

 

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(マツオ)

 

 


 

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