私たちの暮らしのなかで、たびたび迎える大切な日。
★大切な人との記念日
★子どもが生まれた日
★子どもが初めて描いた絵
暮らしに彩りを与えてくれる特別なできごとは、私たちの心を豊かにしてくれますね。
もしも、大切な記念日を作品に仕立て身につけることができたら…なんて素敵なことでしょうか。
今回は「みなさんの思い出をカタチに残したい」という思いで活動をしている、ハンドメイド作家の永田 那美(ながた なみ)さんをご紹介します。
永田さんはオンラインショップで、木を使ったオーダーメイド作品を販売しています。
ショップ名の『muenica』は、スペイン語で「お人形のようにかわいい」という意味があるそうです。
まずは、永田さんの作品をご覧ください!
永田さんはレーザー彫刻の技術を用いて、木材や皮革に刻印を施す作品を作っています。
《レーザー彫刻とは》木材や皮革などにレーザー光線を照射することで表面を焦がして削り、文字や絵を彫刻する方法です。レーザー光線の細さは0.1mmなので、細かい線を表現することができ、凹凸も感じられます。
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世界にひとつだけのオリジナル作品を作ろう!
取材前日に永田さんから、「マツオさんのお子さんが描いたイラストがあればお持ちください。」と嬉しいご提案が。
お言葉に甘えてイラスト持参で伺うと、娘たちのイラストをもとにキーホルダーを作っていただけることになりました ♪
作り方はというと・・・
① イラストを専用スマホで撮影します。
② 専用スマホの画像情報をレーザー刻印機に送ります。
③ 機械に木材プレートをセットすると、青いレーザー光線の照射によりイラストが彫られます。
製作中は木の焦げる芳しい香りにドキドキワクワク。青い光を放ちながら黙々と仕事をこなすレーザー機が、なんとも甲斐甲斐しいと感じました。
ひとつのキーホルダーを作るのにかかった時間はおよそ30分。
その出来上がりは・・・
イラスト通りに仕上がりました。お見事です!!
これぞ「世界に一つだけのキーホルダー」!
ささっと描いたイラストに木目の表情が加わることで、独特な風情が醸し出されています。
学校から帰宅した娘たちにキーホルダーをプレゼントすると、
「わーー、あの絵がオシャレになってる!!」と大満足の様子。
「次はどんなのを作ってもらおうかな〜♪」 と、さっそくスケッチブックに下書きをしていました(笑)。
オトナも子どもも夢中になっちゃう素敵なオリジナル作品。興味のある方はぜひオンラインショップを覗いてみてくださいね。
■オンラインショップ⇒ メモリアルデザイナー muenica | minne
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はじまりは木のおもちゃ
ハンドメイド作家さんの日常を知りたい!ということで、永田さんにいろいろなお話をお聞きしました。
ー どのようなきっかけで木工作品を作るようになったのでしょうか?
永田さん:わが家には三歳になる娘がいて、その娘のために「手づくりのおもちゃを作りたい!」と思ったのがきっかけです。積み木を手作りしてそこに名前を刻印したり、手描きのイラストを入れたネームタグを作ったりと、はじめは娘のためにいろいろなモノを作っていました。
それから趣味でコツコツと制作する日々を送り、どんどん木工作品にハマっていきました。自宅用だけでは創作意欲が満たされず、友達やそのお子さんの名前を入れたキーホルダーを作ってプレゼントしたりして(笑)。するとみんなから「これが欲しい!」という声が集まり、「好きなことが仕事に繋がるかも?」と考えるようになったんです。そこから、ハンドメイド作家として活動してみよう!という流れになりました。
娘さんの手足形と、初めて描いた絵。毎日使う車のカギにつけているそう。
ー ハンドメイド作家としてお仕事をする魅力は、どんなところにありますか?
永田さん:私は娘が生まれてから、「家で娘と一緒に過ごす時間を大切にしたい」と思うようになりました。なので、外でバリバリ働くよりも、家でできる仕事をしていけたらと考えたんです。それでハンドメイド作家として本格的に仕事を始めてみたら、とっても楽しくて。今は自分の好きなことができる幸せを噛み締めています。
インスタグラムでも作品を紹介しているのですが、フォロワーさんから嬉しいお言葉をいただいたり、インスタグラムで知り合ったハンドメイド作家さんのお友達もたくさんできて、自分の世界がぐんぐんと広がっていることを感じています。
『muenica』のインスタグラムはこちら⇒ @muenica_shop
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ゆったりと子育てできるまちで暮らしたい
ー 永田さんは安中市のご出身だそうですが、どういったご縁で富岡市にやってきたのですか?
永田さん:主人との結婚を機に富岡市にやってきました。主人は長野県生まれなのですが、就職先が安中市で、知り合った当時は富岡市内に家を借りて住んでいました。主人曰く、富岡は暮らしやすくて、車があればどこでも行けるから、生活するのにはとても便利な場所。結婚してからも他の土地に引っ越そうとは思いませんでした。 私も、子どもの頃から富岡のキンカ堂で買い物をしたり、映画を見に行ったりしていて、思い出がいっぱい詰まった大好きなまちです!
娘が生まれてからは、富岡は子育てしやすい地域だと感じるようにもなりました。ご近所のみなさんが優しくて居心地が良いですし、休日は自然と近所の子どもたちが集まってお庭でわちゃわちゃと遊びはじめたり(笑)。そんな光景を見ていると、地域のみなさんに見守られているな〜と感じます。
ー そうですね、この地域のウェルカムな雰囲気は私も感じます。そして…『キンカ堂』のお名前をここで聞けるとは(笑)。懐かしくて嬉しすぎます〜。
ー ハンドメイド作家さんは郊外でのイベント出店や自宅での作品作りなど、とても忙しいイメージがあります。実際はいかがですか?
永田さん:家でできる仕事、と思って作家活動を始めたのですが、実際は週末にイベントが重なり、家を空けることも多いです。そんなときは主人が娘と一緒に過ごしてくれて、本当に頼りになります。主人は料理は苦手ですが、それ以外の家事はとっても上手なので、安心して任せています。
私がイベント出店で家にいないとき、主人から「娘と一緒に貫前神社に行ってお弁当を食べたよ!」なんて話を聞くと微笑ましくて。私がこのお仕事を続けていられるのも、家族の支えがあるからだと実感する毎日です。今の暮らしを大切にして、身の丈に合った、できる範囲でのお仕事をしていけたらいいなと思っています。
ー これからはどんな活動をしていきたいですか?
永田さん:私が作る作品は、「わが子の成長の記念」「大切な人への贈り物」などハッピーな要素が詰まっていて、お仕事の依頼を受けるときやご注文の品物を作るとき、私自身も幸せな気分になります。そんな気持ちを大切にしながら、これからもみなさんに幸せのおすそ分けをしていきたいと思っています。
また、子育てがちょっと楽しくなるようなハッピーなアイテムや、子どもにまつわるものをたくさん作っていきたいです。そして将来は娘と一緒に、いろいろな作品を作っていけたら嬉しいですね。
ここ数年、ハンドメイド作品を出展する『クラフトフェア』などのイベントがいたるところで行われるようになり、私たちの暮らしの中でも手づくりの作品が身近な存在になってきました。
ひと昔前は作家活動というと、「成功するのはほんの一握りの人」というイメージもあり、なんだか日常の暮らしとはかけ離れた世界のように感じたものです。
しかし最近では、永田さんのように《好きなことを仕事に繋げる》という前向きな発想を持ち、それを実現させる方が増えている事実を頼もしく感じています。
自分の生き方、暮らし方をプロデュースできるということは素晴らしい才能ですね。
みなさんのまわりにはどんな個性が光っていますか?キラリと輝く素敵な方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせください!
(マツオ)