富岡市の暮らしと移住のWEBマガジン
まゆといと

2024.10.04 子育て・若者

手話とともに大きな世界へ 渡邉このはさん

みなさんは手話についてどんなイメージをお持ちですか?

“聞こえない人が使うコミュニケーション方法” でしょうか。確かにそうですね。そんなイメージが真っ先に浮かびます。

 

また、手話を扱ったテレビドラマを見て興味を持った人もいるのではないでしょうか。(実際に、ドラマの影響で関心を持った人が手話教室に通うという現象が全国的に見られるそうです!)

 

手の動きだけでなく、顔の表情や全身を使って表現することも多い手話。見方によっては、声で会話するよりも豊かな表現方法と言えるかもしれません。そう考えてみると「手話」には底知れない魅力があると思いませんか?

 

今回の主人公は、そんな手話の世界に魅せられた二十歳の若者です!

 

 

「I Love You🤟」(最初の写真の手話は「挨拶」です)

 

【渡邉このはさん】

富岡市生まれ。市内在住。手話の魅力をSNSで発信する傍ら、手話イベントを自ら開催するなど精力的に活動中。趣味は御朱印集め。

 

 

 


 

 

 

仲間とともに学びを深める日々

 

 

― このはさんはいつから手話を始めたのですか?

 

このはさん:手話を始めたのは一年くらい前からです。広報とみおかに載っていた『手話奉仕員養成講座』の募集が目に留まり参加してみたところ、「こんなに素敵な世界があるんだ!」と心を奪われました。

最初のうちは難しくてなかなか思うようにできなかったのですが、受講を重ねるごとにその奥深さを知り、真剣に学んでみたいと思うようになりました。

 

ー 手話はどのように学んでいるのでしょうか?

 

このはさん:愛あいプラザで行われている手話の基礎講座へ週に一回、そして生涯学習センターで行われている手話サークル『もみじの会』に週一回通っています。手話を学ぶ目的で通い始めましたが、ここに集まるみなさんが本当に温かくて、居心地が良いんです。

高校を卒業してから、手話を通じて目上の方や人生の先輩と一緒に学ぶことができ、とても貴重で充実した時間を過せていると感じます。私は御朱印集めが好きなんですが、手話サークルで知り合った共通の趣味を持つ方と、一緒に神社めぐりへ行ったりもしています。

 

 

 

 

 

 


 

 

勇気を出して新しい自分へ変わりたい

 

 

― このはさんはどのような学生生活を送っていたのでしょうか?

 

このはさん:高校時代は軽音楽部に所属していました。音楽が好きで、ギターを弾きながら路上ライブをしたこともあります。また、高校の生徒会長もやっていました。幼い頃は人前に出ることが苦手な控え目な性格で、そんな自分を変えたい!という気持ちがあったんです。生徒会長を務めたことが自信に繋がり、高校生活ではいろいろなことに前向きになれたと思います!

 

― まっすぐに清々しい気持ちで高校生活を送ることができたんですね。では、好きな教科は?

 

このはさん:好きな教科は英語です。子どもの頃から言語に興味があり、英語のほかに韓国語やフランス語も習得してみたいと思っています。手話を習うなかで、「日本語の手話以外の英語手話や国際手話も勉強してみたい!」と新たな意欲が湧いています。

 

― 国際手話というものがあるんですね。初めて知りました!

 

このはさん:来年度、ろう者の国際スポーツ大会『東京2025デフリンピック』があるんですが、世界中から選手が集まるこの大会では、国際手話が公用語として使われています。私も国際手話を習得して、いつかデフリンピックのボランティアに参加したいと思っています。

 

― 素晴らしいです!実現できることを願っています!!

 

 

後ろにあるものは…「もみじ」

 

 

 

 


 

 

みんなに届けたい手話の魅力

 

 

― 手話を学ぶ上で大切にしていることがあれば聞かせてください。

 

このはさん:技術的なことでいうと、普段から家族や友人と会話する時に、頭のなかで手話をイメージすることを心がけています。日常の会話で手話を意識してみると、「この言葉はどんな表現になるのかな?」という場面が多く勉強になります。 また、手話サークルでは私よりも年齢が上の方が多く参加しているので、年上の方と交流する時間を大切にしています。みなさんから趣味のお話を聞いたり、家庭菜園で作ったお野菜をいただいたり、高校時代とは全く違った環境に身を置くことは新鮮で楽しいですね。

 

― ご両親はこのはさんの活動を応援してくれていますか?

 

このはさん:はい、いろいろと協力してくれます!8月に開催した『本と雑貨クリオ』さんでの手話イベントでは、会場探しも父が率先してやってくれました。ありがたいですね。

 

― 夢に向かって頑張る若者を応援したい人は、たくさんいると思います!(私もその一人です。)

 

 

 「ありがとう」

 

 

 

 


 

 

手話通訳士を目指して

 

 

― このはさんの将来の夢や、これからやってみたいことを聞かせてください。

 

このはさん:将来は手話通訳士になって、手話を使うお仕事に就きたいと思っています。手話は難しいイメージがありますが、やってみるととても楽しいんです。なので若い世代の人にも、手話の素晴らしさが広がればいいなと思っています。

これからもSNSを活用しながら、たくさんの人へ向けて手話の魅力を発信していきたいです。また、市内で手話に親しむイベントも定期的に開催したいと思っています。

 

 

 

 

●このはさんの活動情報はInstagramをチェック!

ハンドサインこのは(@hs__konoha)

 

●富岡市では手話通訳を必要とする方への支援を行っています。

コミュニケーション支援事業|富岡市

株式会社まちづくり富岡|手話ガイドおよび手話通訳者派遣

 

 

 


 

 

 

いかがでしたか?

希望を持って将来の夢を語ってくれたことや、くるくると変わる豊かな表情がとても印象的だったこのはさん。手話のお話も興味深く、新たな気づきや発見もありました。

数年後にこのはさんがどんな進化を遂げているのか、その将来がとっても楽しみです。

 

キラキラと輝く原石に出会い、その前向きなパワーを浴びることができた今回の取材は、とても心地よいひとときでした。

みなさんのまわりに輝く若者がいましたら、ぜひまゆといとにお知らせください!

 

(マツオ)

 

 


 

 

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