市内にちょっと面白いインドカレー屋さんがオープンしたらしい!
お皿からはみ出すほどにナンが大きいんだって!
多国籍の食材が売っているらしいよ!
そんなウワサを耳にしたマツオが向かった先は、富岡バイパス沿いに今年1月にオープンした 『カーリーグルメレストラン』です。
一体どんなお店なんでしょうか…?
【カーリーグルメレストラン】
本格的なインドカレーに加えて、店主の出身地であるネパール料理がメニューに並ぶ。店名の「カーリー」とはインド神話のカーリー女神からの由来。お得なランチセットは毎日提供しているので、週末も気軽にインドカレーを楽しめる。店内には食材販売コーナーが併設され、クミンシードやコリアンダーなどの各種スパイスをはじめ多国籍な食材が手に入る。
多国籍食材マーケット兼レストランで本場のネパール料理を堪能!
お店に入って最初に目を引いたのは、色とりどりの多国籍食材が並ぶ販売コーナー。店主さんの出身地であるネパールの調味料や種類豊富な乾燥豆、スパイスなどが陳列されています。
お買い物だけの来店も大歓迎!とのこと
アジア各国の乾麺や飲料なども並び、見ているだけで海外気分を味わえます。
カウンター席を通り抜けて店の奥に進むと、ゆったりと座れるテーブル席が。落ち着いた雰囲気のなかで食事を楽しむことができます。
カウンター席
奥のテーブル席
こちらではインドカレーや各種ナンに加えて、本格的なネパール料理がいただけます。メニューを見てみると、この辺りでは珍しいネパール料理の数々に目が奪われました。
カレーの他にもたくさんのメニューが
ジル(串焼き)、モモ(ネパール風餃子)、サデコ(和え物)、チャウミン(焼きそば) 、トゥクパ(ネパールうどん)…
これらのネパール料理は、隣接するインド・中国・チベットの食文化が融合して独自の発展を遂げたもので、豆や米、野菜が多く使われており、栄養バランスが良いという特徴があります。また香辛料は控えめなので、日本人の口に合うものが多いそうです。
右上から時計回りに、ピーナッツサデコ、チキンティッカ、スチームモモ、チリモモ 。
おなじみのインドカレーとナンのセット(ナンは通常の大きさです。撮影用に大きくしたのではありません!)
どれもほどよいスパイスを感じ、とっても美味しかったです!
ナンを食べきれない場合はお持ち帰りOK。店内には持ち帰り用の袋とアルミホイルが常備されているので、ご自由にお使いください。
調理担当のサンティプさんとサンザエさん
こちらのキッチンで働くスタッフはみなさんネパール出身で、母国でも調理師としての経験がある方ばかりなんだそう。富岡で本場の味を気軽にいただけるのは嬉しいですね!
地域のみなさんに気軽に利用してほしい
店主のクンワラ・ガナシャムさんにお話をお聞きしました。
店主のガナシャムさん
― 富岡市でお店をオープンしたきっかけをお聞かせください。
ガナシャムさん:私は11年前に来日し、当初は日本の企業で営業の仕事をしていました。そんななか、日本でいつか独立して、多国籍食材を売るスーパーマーケットのようなお店をやってみたいと思っていたんです。
ある日、友人の引っ越しを手伝うために富岡市へやってきたのですが、この地域にはたくさんの工場があり、そこで働く外国人労働者の人口も多いということを知りました。そこで、富岡市で多国籍食材を売るお店とレストランをやってみよう!と考えたのです。
― こちらの食材販売コーナーは、海外気分を味わえて見ているだけでワクワクします。どんなお客様が利用していますか?
ガナシャムさん:富岡周辺に住む外国人のお客様が食材を買いに来ます。特にインド系やベトナム系の人たちは豆類をたくさん食べるので、乾燥豆は人気商品です。日本人のお客様も本格的なスパイス(クミンやコリアンダー)を買われていきますね。
― お値段が意外とリーズナブルで、私もスパイス料理に挑戦してみたくなりました!
小分けにされたスパイスは少量から購入できます
― 日本での暮らしや富岡市にはどんな印象を持っていますか?
ガナシャムさん:日本人はとても礼儀正しくて、街は清潔で、食べ物は美味しくて…私は日本の文化が大好きです!日本人は性格が穏やかな人が多く、まじめで優しい印象があります。今まで様々な国を訪れたことがありますが、住みたいと思った国は日本だけです。
日本へやって来てからは色々な勉強をさせていただきました。日本のルール、社会制度や貿易のことなど、学ぶべきことは本当に多いです。難しい内容もあるのですが、いつも誰かが助けてくれました。今の自分があるのは日本のお陰だと思っています。
また、富岡市は外国人をたくさん受け入れていて、企業や会社が優しく、懐が大きいと感じています。これからも人々との繋がりを大切にしながら、この地域に根付いたお店をやっていきたいですね。
ネパールと日本をつなぐ架け橋に
― ガナシャムさんはもう一つの仕事として、母国ネパールで日本語学校を運営されているそうですね。どのような語学学校なのでしょうか?
ガナシャムさん:ネパールは親日家が多く、日本語を学んで日本で働きたいという若者が急増しています。日本は安全で治安が良いというイメージがあり、人気の国なんです。ですから近年は需要も増え、日本語学校の数も多くなりました。その中で私は、日本語を教えるだけではなく、文化や風習など生活に関わることも学べる日本語学校が必要だと考えています。日本へやってくる若者が理想と現実のギャップに陥らないように、10年以上日本に暮らしている経験を活かして、必要な情報やリアルな日本の現状を教えてあげたいと思っています。
私がやっている日本語学校では現在50〜60人の生徒が通っていて、卒業後は「日本で働きたい!」と現実的な夢を持っている生徒も多いです。
― ガナシャムさんの日本語学校を卒業して、日本へ働きに来る方もいらっしゃるんですね。
ガナシャムさん:当店でスタッフとして働いているカビタさんは、私が運営している日本語学校で日本語を習得し、富岡へやってきました。ここへ来たのは今年の6月ですが、すでにネパールで読み書きや会話は習得していたので、即戦力として働いてもらっています。彼女はとても頼りになりますよ。
カビタさんは笑顔がキュートで日本語もお上手です!
― ガナシャムさんがこれからやってみたいことをお聞かせください。
ガナシャムさん:この地域のみなさんに美味しいカレーやネパール料理を味わっていただきたいです。そして、地域に住んでいる外国人労働者が気軽に買い物に来たり、交流できる場になったらいいなと思っています。特に祖国を離れて暮らしていると、互いに支え合い繋がることが大事です。みんなが集まって楽しく過ごし、心の支えになれる、そんなお店になれたらいいなと願っています。日本人でも外国人でも、みんなで楽しく宴会をしたりパーティーをしたり、そんな風に気軽に当店を利用していただけたら嬉しいです。
いかがでしたか?
お店の前を通るたびに気になっていた『カーリーグルメレストラン』。今回の取材を通して、店主のガナシャムさんの真面目で誠実な姿に触れ、「このお店を応援したい!」という気持ちが生まれました。
個人的にはネパールの家庭料理と言われている「モモ」がとても美味しくて、一度食べるとまた食べたくなる、そんな逸品でした!
市内で気軽に美味しいインドカレーと本格的なネパール料理がいただけるなんて嬉しいですよね。みなさんもぜひ足を運んでみてくださいね♪
(マツオ)