日常に欠かせないスマートフォン。皆さんはどんな風に活用していますか?私は友人・家族と電話やLINEで連絡し合ったり、SNSを使って最新情報をチェックしています。本当に便利ですよね。
とはいえ、このスマホというツールを皆さんは使いこなせているでしょうか。高齢の方や機械が苦手な方には、少し不安に思うこともあるかもしれません。正直なところ、私も使いこなせている自信はありません。
富岡市では、ホームページや公式LINEから多くの情報を発信していたり、様々な申請のデジタル化が進んでいます。スマホを使い自宅で申請ができるのは便利ですが、操作中に「これどうしたらいいの?」とか、「スマホの機種を変えたらよく分からなくなった…」と困ることもありますよね。
そんな時に頼れるのが、富岡市が行っている移動型スマホ教室【スマホなんでもサポート号】略して スマサポ号 です。令和4年度から運用が開始されたスマサポ号は、市内の地域づくりセンターなどを回りながら、車内でスマホ教室を行っています。
スマホなんでもサポート号
教えてもらえるといっても、いざとなると何をどう聞いたらいいのか分からないし、専門用語を言われてもわからなくて不安!って思いますよね。
「それでも大丈夫!なんでも聞いてください!」
そう話すのは、スマホ教室の先生である、ソフトバンク㈱の中澤さんと矢島さんです。
ソフトバンク㈱の中澤さん(左)と矢島さん(右)
一人ひとりに合わせ ゆっくりと分かりやすく
今回は、しるくるひろばにやってきたスマサポ号に参加の矢島さんご夫妻にご協力いただき、車内の様子を取材しました。
矢島さんご夫妻
まずはじめに、受講に際しての諸注意があります。
「基本的にスマホ操作はご自身で行います。またアプリなどのアカウントID・パスワードは個人情報なので、扱うのはご自身です。」
基本的な事ですが、詐欺などに遭わないためにもしっかり押さえておかなければいけないポイントを、わかりやすく説明してくれます。
この日、矢島さんは個別相談を予約されていました。知りたい内容は「Wi-Fiについて」です。
スマサポ号の中には、3人まで入ることができます。
矢島さん:旅行に行った際の宿泊先で利用できるWi-Fiがあった時に、上手に使えたら便利かなと思って。
そんな矢島さんに先生の中澤さんは、最初の設定から分かりやすく丁寧に教えてくれます。また奥様も、地域づくりセンターを利用する際に使用できるWi-Fi設定について質問していました。市内の地域づくりセンターではWi-Fiを利用できる所も増えて便利ですよね。
中澤さん(ソフトバンク):Wi-Fiは一度設定しておけば毎回設定しなくても大丈夫ですよ。場所によって、多くの人が利用するWi-Fi通信では通信速度が遅くなってしまうこともあるので、その時はモバイル通信に切り替えてもいいですね。
といったアドバイスもありました。また、カフェや交通機関など多くの場所で使えるWi-Fiですが、フリー Wi-Fiを使用する際の注意点などもお話ししていました。
その人のペースに合わせて説明してくれる中澤さん
次に奥様から「最近LINEを開く時に遅くなったような気がして…」という質問がありました。
「以前、お話ししたアップデートはしていますか?」と中澤さん。すると奥様は最近アップデートをしていないということで、中澤さんは「今のスマホの状態を確認してみましょう」と奥様のスマホを見ながら、状態確認を一緒に進めていきます。
その結果、最新の状態にはなっていなかったようで、「LINEだけでなく、他のアプリもアップデートしておくといいですよ」と、アップデートの必要性なども詳しく説明。思わず私も、一緒に自分のスマホの状態をチェックしました。
毎回、次の相談日を予約して帰るという矢島さんご夫妻。
今回の教室で26回目の参加という矢島さん。教室が終わったところで、少しお話を伺いました。
― スマホを使い始めて1年くらいと聞きましたが、だいぶ慣れていますね。
矢島さん:このスマホに変えたのは1年くらい前です。電話くらいしか使わないからスマホにするのを迷っていましたが、思い切って使い始めました。でも初めはどう扱っていいか、どこを触っていいのかも分からなくてね。
ー このスマホ教室の事はどこで知りましたか?
矢島さん:富岡市の広報に載っていたのと、知り合いからも勧められて申し込みました。最初は何を聞いたらいいのか戸惑うこともあったけど、チョットしたことでも一つひとつ丁寧に教えてもらえました。だんだんとわからなかったことがわかってくると、また次から次と違う事に興味が湧いてきて、その度に中澤さんに聞きながら勉強しています。教え方もわかりやすくて、本当に頼りにしています。
― 最近はどんな風にスマホを使っていますか?
矢島さん:今では旅行の宿泊予約もスマホでできちゃうし、新幹線の時刻表や旅先の天気予報もスマホで調べています。「X」から最新情報をチェックしたり、スポーツニュースでホームランを打った大谷さんの様子もすぐに観ることができるからすごいよね。あとね、このスマートウォッチも中澤さんに教えてもらいながらセッティングできました。
― 奥様はLINEをよく使っているのですか?
奥様:友達とグループLINEで情報共有をしたり、写真や動画をやりとりして楽しんでいます。あとは家族に連絡したい時に、電話だと仕事の時間など気を遣うこともあったけれど、LINEのメッセージなら気軽に送れるので便利ですね。
初めは矢島さん一人で参加していた教室ですが、今では奥様も一緒に。
嬉しそうにお話ししてくれた矢島さんご夫妻。スマホデビューから1年、今では色んなことを調べたりするのが楽しいそうです。
スマホで電話だけ…と思っていた矢島さんが自分に合った使い方で日々を楽しんでいる様子に、この教室の大きな可能性を伺い知ることができ、感心してしまいました。
持ってるだけではもったいない!生活に役立つものになるように
忙しくて時間がないけれど、ココだけ聞いてみたい!という場合には、一問一答にも対応可能。旗を見かけたら気軽にお立ち寄りください。
スマホ教室を始めた当初は、「何か売りつけられるのではないか」と怪しまれたり、「自分のスマホはソフトバンクではないからダメなのか」と思われる方もいて、なかなか参加者が集まらなかったとのこと。ですが最近は、徐々に参加者が増えているそうです。
― 参加者からはどんな質問が多いですか?
矢島さん(ソフトバンク):質問というよりは、スマホに漠然とした不安があってあまり操作をすることができず、電話くらいになってしまう人が多いようです。せっかくスマホを持っているなら、電話だけではもったいないですよね。毎月使用料金が発生しますから、便利に使ってもらいたいと思います。皆さんの日々の行動範囲や趣味などを聞いて、その人に合ったアプリや機能を使えるようになってもらえるようなお手伝いをしています。
― 便利なスマホ、電話だけではもったいないですよね。
矢島さん:使い方がわからないけれど近くに詳しい人がいないとか、家族に聞きたいけれど忙しそうで聞きにくい、家族に教えてもらおうと思ったら勝手に設定されてしまって結局よくわからない、という年配の方が多いかと思います。やってもらうのではなくて自分で使い方を知りたいと思っている人に、このスマホ教室を利用してほしいと思います。
― このスマホ教室はどんな人にお勧めですか?
矢島さん:年配の方の中には、自分には無理かなとか、難しそうだからと最初から諦めている方もいるかもしれません。高齢のご両親がスマホを使えるのか悩んでいるご家族や、これからスマホにしようか迷っている人には、お試し用のスマホがありますのでぜひ一度体験してみてください。
スマホの購入前に家族で一緒に体験できるのはいいですね。
予定表は広報でチェック!ご自宅にも伺います
移動型スマホ教室は、市役所前のしるくるひろばや各地区の地域づくりセンターで開催しています。毎月『広報とみおか』に翌月の教室の予定表が掲載されているので、チェックしてみてください。
この夏は暑い日が続きますので、“クールシェアスポット” として地域づくりセンターで涼みながら、教室を覗いてみてはいかがですか?市役所の入口付近に待機していることもあるそうなので、見かけたら気軽に話しかけてみてください。
また、 スマサポ号は希望する人の自宅にも行くことができます。ご近所さんや趣味の仲間と声を掛け合って、スマホ教室に参加してみても楽しいかもしれませんよ。
ご希望者宅までスマサポ号は走ります。是非お問い合わせください。
◎スマホ教室のお申込み
フリーダイヤル:0800-111-9442(午前9時~午後5時 年中無休)
◎ご自宅への訪問や事業に関する問い合わせ先
富岡市デジタル戦略課:0274-62-1511
最後に、移動型スマホ教室の参加者の感想をご紹介します。
・愛タクの予約方法を覚えられた
・少しずつスマホに慣れてきた
・キャッシュレス決済の使い方が分かった
・初めてスマホを使ってみたけれど、思っていたより難しくなかった
・LINEを使えるようになりました
・教えてもらえると楽しくて、もっと使い方を知りたいと思います
・スマホでラジオを聴けるようになった
・何度も聞きなおしてしまうけど丁寧に教えてもらえました
皆さんからは知ることの喜びがあふれていますね。
学ぶことの楽しさは人それぞれで、何にでも挑戦できる今、スマホの使い方は無限大だと思います。だからこそ、いつでもサポートしてくれる人がいるっていいですね。
まゆといとも誰かの学びのお手伝いになれたら嬉しいです。
(カネコ)