皆さんは、2人組のダンスボーカルユニット「あまのじゃく」をご存じでしょうか?
昨年秋の『富岡どんとまつり』では、ステージで歌とダンスのカッコいいパフォーマンスを披露してくれました。
富岡市出身のヒカルさんと千葉県出身のヒロキさんの、元気で、華やかで、キラキラしたステージに魅了された私。2人のことをもっと知りたくなり、取材をお願いしました。
【あまのじゃく】
ヒカル(金髪):富岡市七日市出身。19歳で役者として活動を始める。アイドルユニットも経験し、東京ボーイズコレクションにも出演。
ヒロキ(黒髪):千葉県館山市出身。17歳の時にタレントオーディションで準グランプリ獲得。北海道を拠点に歌手活動を経験。
それぞれ芸能界の世界に憧れ活動している中、ダンススクールで出会う。2019年に「甘邪鬼(あまのじゃく)」を結成するも、活動を始めようとした矢先にコロナ禍に見舞われ、活動自粛を余儀なくされ失意の日々を送る。SNS発信など地道な活動を続け、2023年2月「どっち!?」でメジャーデビューを果たす。
昨年は富岡どんと祭りの他にも、4月の『観桜祭』、11月の『妙義フェス』などにも出演し、素敵なステージでイベントを盛り上げてくれました。ステージの合間には2人でトークをする場面もあり、富岡市出身のヒカルさんの地元トークでは、会場から笑いが起こることも…。
そんな身近さも魅力の「あまのじゃく」の2人に、お話を伺いました。
ヒカルさん(右)と、ヒロキさん(左)。周りから“天邪鬼”だねと言われるので、前向きに、ひねくれないようにという思いを込めて、ユニット名は「あまのじゃく」に。
懐かしさいっぱい!富岡の思い出
― 七日市地区出身のヒカルさん。子どもの頃の思い出や、懐かしいエピソードはありますか?
ヒカルさん:そうですね、思い出の場所と言えば、今はなくなってしまったキンカ堂ですね!子どもの頃からずっとキンカ堂が遊び場みたいな感じでした。母もそこで働いていていたので、学校帰りに寄り道したり…。いろんなお店が入っていたから楽しかったですね。だからそのキンカ堂がなくなるって聞いた時は、本当に寂しかったです。
― キンカ堂、私もよく行きました!買い物だけではなく、遊んだり、食事もできたりして充実していましたよね。
ヒカルさん:あとは岡重ですね。揚げたてをよくおやつに食べていて、美味しかったです。でも以前と比べると思い出の場所がなくなってきたことが、ちょっと寂しいです。母校の富岡中学校も、自分たちがいた校舎ではなくなってしまったんですよね。
― 富中と東中が統合されて、学校名は残りましたが、場所が変わると寂しいですよね。高校も市内でしたか?
ヒカルさん:高校は富岡実業高校へ通っていました。園芸科だったのでよく野菜などの販売をしていて、その頃評判がよかったのは白菜のキムチ漬けでしたね。自分たちが育てた白菜を業者さんに漬けてもらって、それは売れ行きが良かったです。他にも自分たちで作ったのが、宮本町通りと旧道の交差点の所にあった公園です。花壇やベンチを置いたんですが、今はなくなってしまいましたね…(笑)。
― 懐かしい〜。富岡の思い出が次々と出てきますね。
美容にハマっているというヒロキさん。お富ちゃんちのシルク製品に興味津々のようでした。
― ヒロキさんは富岡の印象はいかがですか?
ヒロキさん:デビューする前からヒカルさんと富岡に何回も来ていますが、群馬愛が強いなと感じます。街並みにも歴史があっていいですよね。それと、さっきヒカルさんが話した岡重のホルモン揚げが好きです!初めは驚きました。ホルモンが揚げてあるのかと思ったら、ちくわなんですね(笑)。騙されたようで、でもとても美味しいです。
― 岡重の魅力が伝わって私も嬉しいです。
ヒロキさん:富岡で食事をする時は、シルクロードのパスタや、きむら亭のとんかつをよく食べます。美味しくて何回も行っちゃいますね。あと自分でもビックリなんですが、扇屋のカリントまんじゅうを食べてから、あんこが食べられるようになったんですよ。それまであんこは苦手だったんですが、カリントまんじゅうが美味しくて食べられるようになりました!
― なんて微笑ましいエピソード!富岡には美味しいお店がたくさんあることを、改めて気付かされました。
違いを受け入れながら前へ進んでいく
ー 2人はダンススクールで出会ったと聞きましたが、お互いの第一印象はどうでしたか?
ヒカルさん:ヒロキはキャラクターが際立っていて目立つ存在だったので、初めて会った時は「すごいのが来たな」って思いました(笑)。逆に自分はおとなしい方だったので、ヒロキと一緒に組んだらいい感じになるかもと思って声をかけました。実は、自分が金髪にしたのはヒロキのアドバイスなんです。それまでずっと黒髪だったので初めは心配だったんですが、今では金髪以外考えられないですね。
ヒロキさん:ヒカルさんは本当に真面目ですね。自分はヒカルさんとは反対で、すぐにふざけちゃう性格なんです。なので意見が違う事もよくあって、言い合いになります。だから中和してくれる人が必要ですね。
― 視線の先にはマネージャーさんがいらっしゃいますね。
マネージャーさん:2人は凸と凹なんですよ。だから合うんです。2人の意見が白と黒で違う時、私はピンクって言います。
ヒカルさん:そう!そういうスパイスがひとつ加わることで、また違った良いものになっていると思います。目指す先は同じで、お互いアプローチの仕方が全然違っても、最終的に目標には到達するんです。
― お互いの違いを認め合いながら、前進できるのってスゴイと思います!マネージャーさんも2人の良き理解者なんですね。
ヒロキさんはぐんまちゃんファン。ぐんまちゃんは全国的に人気ですね。
― ステージで大切にしている事はありますか?
ヒロキさん:ステージに出る前に2人で掛け合いをして、気合を入れています。大切にしているのは、自分たちがステージを楽しむこと。それと師匠から言われているのが、「ステージでは全部出し切りなさい」ということです。全力で歌って踊って、そのステージを悔いのないようにしなさいと。だからステージが終わって帰りの車に乗ると、すぐに寝ちゃいますね(笑)。
― 昨年秋の『富岡どんとまつり』でも素敵なステージを披露してくれました。
ヒカルさん:『富岡どんとまつり』に出られたことは本当に嬉しかったです。子どもの頃は家族みんなでお祭りに参加していて、自分は笛を吹いて、兄が太鼓を叩いていました。そのお祭りに「あまのじゃく」として出させていただけて、家族だけでなく、自分のことを生まれた時から知っている人たちが観に来てくれて、本当に嬉しかったですね。
ヒロキさん:ヒカルさんは結成して間もない頃から「地元の“どんとまつり”に出て歌いたい」と言っていて、どんなお祭りなんだろう?って思っていました。とても盛り上がって楽しかったです。
懐かしいエピソードを交えながらの楽しいトークも。
― お二人の今後の目標を聞かせてください。
ヒカルさん:昨年は富岡の色々な場所でステージに立たせてもらいました。今目標にしているのは、かぶら文化ホールで自分たちのステージを観てもらうことです。
ヒロキさん:大きなホールでなくても、自分たちの単独ライブをしたいなと思っていて、ヒカルさんのお母さんともそんな話をしました。ヒカルさんのお母さんと仲が良くて(笑)。
― 今後のご活躍が楽しみです。ぜひ富岡を盛り上げて下さい!!では最後に、幼い頃から憧れていた世界で活躍を続ける「あまのじゃく」のお二人から、夢を持つ人たちへメッセージをお願いします。
ヒカルさん:思うようにできないと「もうダメかも」と自分で壁を作ってしまうことがあるかと思います。でもそういう壁って、実はそんなに高くなくて。スムーズにいくことばかりじゃないけれど、その先にはもっと面白いことも待っているから、簡単に諦めないでほしいです。自分も活動している中で、年齢的なこととか、周りからどう思われているとか、色々と考えていた時もありました。でもそんな自分が嫌だったし、やっぱりやりたいことを諦めきれずに飛び出してみたら、たくさんの人が応援してくれて。自分と同じ夢を持つ人たちに出会えて、そしてヒロキとも出会えました。諦めなければ道は続いていくと思っています。
ヒロキさん:そうですね、ヒカルさんが言ったこと全部かな。あとは感謝の気持ちを忘れないことだと思います。今に集中しすぎると、自分がステージに立っていることもつい当たり前のことのように思ってしまうけれど、当たり前じゃないんですよね。周りの人の応援があってできていることなので、「いつもありがとう」という感謝の気持ちを忘れないようにと思っています。
妙義で行われたデコトライベント。寒さも吹き飛ばす楽しいステージでした。
あまのじゃくをもっと知りたい方はこちら👉️ 【あまのじゃく】
まっすぐにこちらの目を見て、素直な気持ちを話してくれた2人。
カッコいいパフォーマンスをしている時とはまた違った、人間味溢れる横顔を見せてもらえたようでした。
「いつか自分たちを応援してくれる人たちと一緒に富岡へ来て、富岡の魅力を伝えたい」と話してくれたヒカルさん。
ちょっとお茶目で明るくて、気さくにお話をしてくれたヒロキさん。
お互いに「仲は良くないです」と言っていましたが、誰が見ても息ピッタリの2人です。
「あまのじゃく」は今年もどこかで素敵なステージを見せてくれるはず。
個人的には、2人の楽しいトークも見どころだと思っていますよ!
(カネコ)